では次に、「読みたい本を簡単に探せるか?」をチェックしましょう。まず、BookWebPlusをPC Webで利用する場合についてです。
読みたい本の書名が分かっている場合は、トップページのタブ直下にある検索欄からキーワードを入力すればOKです。Googleでおなじみのサジェスト機能に対応しているので、書名・著者名・レーベル名などの一部を入力すれば、検索候補一覧が表示されるようになっています(☆+0.5)。
読みたい作品が決まっておらず、「何か面白い本はないかな?」と探す場合は、中央のピックアップや右カラムのベストセラー、左カラムのジャンル一覧などから絞り込んでいく形になります。
トップページの左カラムメニューには[ジャンル一覧]しかありませんが、ジャンルを絞った画面には出版年月・著者・出版社・小ジャンルといった諸条件が表示されます。ただ、それぞれ最大10項目までしか表示されないほか、一覧性が低く、少々使い勝手が悪いです(☆-0.5)。
例えば、同じタイトルで小説とコミックが両方存在するような場合に、著者・レーベル名などを知っている方なら見分けが付きますが、知らない場合にそれを区別する手がかりや手段が少ないのも辛いところです(☆-0.5)。
検索結果は[標準]か[新しい順]で並び替えることができます。[標準]がどういう順番かは明記されていませんが、恐らく売れている順と推測されます。1ページの表示件数は12件固定で、上部に表示されている番号などをクリックすることでページを移動できます。また、シリーズもので複数巻存在する場合は、[このシリーズの商品一覧]というリンクが出ており、一覧表示に切り替えられます。
検索結果一覧から作品をクリックすると、作品詳細画面が表示されます。詳細画面からは、紙書籍版の価格や詳細ページへのリンクボタンが設置されており、比較検討が簡単に行えます(☆+0.5)。
なお、BookWebPlusおよびKinoppy for PCからは、レビューが見られませんし投稿もできません(☆-0.5)。レビューはKinoppy for Android と Kinoppy for iOSだけの機能となっています。
詳細画面には、TwitterやFacebookなどのSNSへ投稿するボタンがまったくありません。これは紙書籍版の画面も同じです。ちょっともったいない(☆-0.5)ですね。Twitterでは公式アカウント(@BWPKinoppy)が積極的な情報発信を行なっています(☆+0.5)が、もう少しユーザーを巻き込む形の工夫が欲しいところです。なお、紀伊國屋書店BookWebPlusのシステム開発を行う@Kinoppy_Devのアカウントも存在します。公式ではないそうですが、BookWebPlusやKinoppyについての質問に、マメに答えてくれます。
次に、BookWebPlusのスマートフォン版をチェックします。基本的にメニューはPC版と同じですが、画面はスマートフォン向けに最適化されていて、メニューはアイコンの中へ格納されています。
次に、Kinoppy for Androidからストアを利用する場合(以下、Kinoppyストア)をチェックします。Kinoppy for AndroidはAndroid 2.2(タブレットは3.0)以上で動作し、Google Playから無料でダウンロードできます。
KinoppyストアはBookWebPlusより高機能で、特に、カメラで紙書籍の裏表紙にあるISBNのバーコードを写すと、その書籍がストア内に存在するかどうかをチェックし、一発表示できる「バーコード検索」はユニークな機能(☆+0.5)です。
次に、Kinoppy for iOS からストアを利用する場合をチェックします。Kinoppy for iOSは、App Storeから無料でダウンロードできます。
Kinoppyストアを使った後にBookWebPlusを使うと、KinoppyストアではできることがBookWebPlusではできない(出版社や著者名一覧からの検索絞り込みやユーザーレビューなど)という場面に多々直面するので、不便さを感じてしまいます。Kinoppyストアだけで見た場合の評価は☆4.0、BookWebPlusだけで見た場合の評価は☆2.0です。
評点:☆3.0
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