雑誌や書籍は下の表のようなジャンルに分類され、それぞれ「売れている順」「価格が安い順」「価格が高い順」「新着順」という形に並び替えができる。雑誌は「ビジネス・経済」や「暮らし・健康」、「趣味・芸術」などGALAPAGOSのターゲット層である会社員や主婦層を意識したものが多く、ムックや別冊もいくつか含まれている。
一方の書籍は偏りが一層顕著で、現代小説が8000点、ライトノベルが3800点を超えており、これらで過半数を占めるほどだ。現代小説は、発表セレモニーを行なった平野啓一郎氏の「かたちだけの愛」から小松左京氏の「日本沈没」、森博嗣氏の「スカイ・クロラ」シリーズ、さらにはハーレクインから官能小説までバラエティに富んでいる。ライトノベルはファンタジーからボーイズラブ、ホラーまで種類は豊富だ。逆にコミックは、いしいひさいち氏とあしはらたいじ氏しかなく、今後の充実に期待がかかる。
雑誌のジャンル | 点数 |
---|---|
ビジネス・経済 | 52 |
学生・こども向け | 4 |
趣味・芸術 | 23 |
旅行・タウン情報 | 16 |
スポーツ | 4 |
自動車・乗り物 | 4 |
コンピュータ・インターネット | 16 |
工学・サイエンス | 8 |
教育・語学 | 7 |
暮らし・健康 | 28 |
ファッション雑誌 | 6 |
医療・医学・看護 | 1 |
総合・文芸 | 16 |
英字新聞・洋雑誌 | 1 |
中国雑誌 | 0 |
無料コンテンツ/カタログ | 18 |
TSUTAYA GALAPAGOSで取り扱う雑誌のジャンル別点数(2010年12月14日現在) |
書籍のジャンル | 点数 |
---|---|
文芸 | 597 |
詩歌 | 8 |
海外文学 | 12 |
エッセイ | 633 |
推理・ミステリー・サスペンス | 1606 |
ビジネス・IT | 666 |
アクション・ハードボイルド | 226 |
文化・趣味 | 1018 |
Sf・ファンタジー | 910 |
スポーツ | 13 |
生活・実用 | 1462 |
歴史・戦記・時代小説 | 1108 |
ライトノベル | 3847 |
現代小説 | 8098 |
英語・語学 | 90 |
教育・教養 | 341 |
辞書 | 1 |
ノンフィクション | 932 |
写真集 | 49 |
コミック | 41 |
絵本 | 3 |
TSUTAYA GALAPAGOSで取り扱う書籍のジャンル別点数(2010年12月14日現在) |
上記のように多くのコンテンツを販売しているだけに、ユーザーが好みのタイトルを見つける手助けとなるよう、簡易検索やカナ検索だけでなく、カテゴリや価格、発売日や出版社などのキーワードを使った詳細検索が行える。
そのほか、ストア内は「おすすめ」「特集」「スクエア」という形で提案型のテイストが強く打ち出されている。現在展開されている特集は「平野啓一郎スペシャルインタビュー 第1弾」「電子版時代のビジネス誌とは?」「ビジネスパーソン応援キャンペーン」「GALAPAGOSナビ 新・読書体験をご紹介」と、GALAPAGOSの活用方法や定期購読の案内、ビジネス誌の編集長インタビューなどが掲載済みだ。
テーマにあわせてお勧めの5冊をセレクトする「5冊選書」では、「今さら聞けない日中問題」「忙しいあなたに! 短編小説のススメ」「はやぶさ快挙!! 日本技術者が見せた底力」「読んでる本で分かる! デキる男の見分け方」と硬軟織り交ぜた構成になっている。
ユニークなのは、ニーズやライフスタイルごとにお勧めの雑誌や書籍を紹介する「スクエア」で、現状は東京都内の3カ所がセレクトされている。「丸の内のスクエア」は、キャリアアップを目指すビジネスパーソン向けの雑誌や自己啓発本を中心にラインアップし、「神田のスクエア」では文芸小説を中心に、歴史・時代小説、ミステリーなど、心に残るタイトルをそろえる。「白金のスクエア」では、ファッションや美容など、暮らしを彩る趣味や実用書を中心にプッシュしており、紹介された本はいずれもTSUTAYA GALAPAGOSですぐに購入できるのが魅力だ。
スクエアが書店の平積み部分とすれば、さらに細かくカテゴリ分けをした「ストリート」は書店の棚に相当する。現状は「ビューティ」「ライフスタイル」「自分磨き」「ラブ&ハッピー」という中項目が用意され、それをタップすると小項目がいくつか現れる仕組みだ。例えば、ラブ&ハッピーをタップすると、「毎日恋をしていたい!」「教えて、私の未来」「美味しいはシアワセ!」といった項目が表示され、テーマに即した書籍がリストアップされる。
いずれの書籍コンテンツも試し読みができるほか、「いつか買う」「すぐに買う」「カートに入れる」に分類できるので、購入意欲に応じて選べるようになっている。
ソニーのReader Storeと同様、埋もれがちなコンテンツをどのようにユーザーに見せていくのか、試行錯誤の段階はしばらく続くだろう。筆者としては、テーマ別の書籍や雑誌の電子チラシに期待しているが、それには幅広いジャンルのコンテンツを数多くそろえる必要がある。今後のラインアップ拡充が待たれる。
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