「TSUTAYA GALAPAGOS」の気になるラインアップと価格をチェックする提案型の要素が満載(1/2 ページ)

シャープが投入したeBookリーダー「GALAPAGOS」専用のeBookストアが「TSUTAYA GALAPAGOS」だ。そのラインアップや価格はどうなのだろうか?

» 2010年12月15日 14時00分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

それぞれ船出したeBookストア

 12月10日に発売されたeBookリーダーの「GALAPAGOS」だが、対応コンテンツはシャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の合弁会社が提供する「TSUTAYA GALAPAGOS」で供給される。同社では、TSUTAYA GALAPAGOSを“エンターテインメントコンテンツストア”と呼んでいる。

 GALAPAGOSは本体にIEEE802.11b/gの無線LAN機能を内蔵しており、PCを介さずにコンテンツを直接購入して閲覧することが可能だ(PCに導入したソフトウェア「GALAPAGOS Station」からも購入可能)。それに対しソニーの「Reader」は、本体に無線機能を持たないため、「Reader Store」からコンテンツを購入するには専用ソフトウェアの「eBook Transfer for Reader」をPCに導入し、そこからダウンロードをする必要がある。

 Reader Storeの支払いはクレジットカード(VISA、MasterCard、JCB)のほか、ソニーポイントを利用可能だが、GALAPAGOSはクレジットカード(VISA、MasterCard、JCB、AmericanExpress、Diners)のみとなっており(Tポイントは後日対応予定)、カード情報を本体に登録する必要がある。

 このような違いがある両者だが、何はともあれコンテンツを拡充してユーザーのニーズに少しでも応えるのが急務なのは変わりがない。Reader Storeについては別記事(「ソニー、Reader Storeをオープン――気になるラインアップと価格は?」でチェックしたので、ここではTSUTAYA GALAPAGOSのラインアップや価格を見ていこう。

シャープの5.5型「GALAPAGOS」(写真=左)と、ソニーの5型「Reader」(写真=右)


約2万2000冊のコンテンツを用意

 既報の通り(「「TSUTAYA GALAPAGOS」が約2万4000冊で12月10日オープン」)、TSUTAYA GALAPAGOSではオープン時に約2万4000冊のコンテンツをそろえ、2010年12月末までに約3万冊まで増加させると述べている。実際、12月13日に調べたところ、新聞が3紙、雑誌が101誌、書籍が2万1672冊となっており、達成率は約91%だった。前回調べたときから総数は減少しているが、これはコンテンツの契約によるもので、すぐに点数は回復するとのことだ。事実、本原稿執筆中も点数は増加しており、年末の3万冊に向けて今後も続いていくはずだ。

 試しに、書籍の売れ筋からいくつかピックアップしてみたのが下の表で、価格はReader StoreなどほかのeBookストアでの販売価格にそろえられているのが分かる。

主な書籍の価格
著者名 書名 TSUTAYA GALAPAGOS価格 紙版価格
岩崎夏海著 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 840円 1680円
平野啓一郎著 かたちだけの愛 1470円 1785円
池上彰著 伝える力 600円 840円
吉田修一著 悪人 840円 1890円
福田靖著 龍馬伝 I 999円 1470円

 ラインアップについては、新聞、雑誌、書籍のカテゴリがあり、さらに後者2つはジャンル別に分かれている。詳細は表にまとめたが、新聞や一部の雑誌は定期購読に対応しているのがGALAPAGOSならではの特徴だ。特に雑誌は一定期間(半年から1年程度)の購入を前提に割引価格が適用されるコンテンツもあり、好みのタイトルがあれば見逃せないサービスといえそうだ。ちなみに、新聞のバックナンバー保存期間は日本経済新聞 電子版が1週間、西日本新聞 超特@Qは30日間となっている。

 定期購読に対応した新聞や雑誌を購入すれば、決められた日時(新聞なら毎朝、雑誌なら発売日)にGALAPAGOSがサーバへ自動的にアクセスしてデータをダウンロードすることで、ユーザーの手を煩わせることなくコンテンツを入手できる。サーバへのアクセス時間はユーザーが指定することも可能で、さらにはユーザーの好みに応じてお勧めの本の体験版(無料)などがGALAPAGOSに配信される「おすすめ配信サービス」も用意される。いわば、電子チラシがユーザーに届けられるわけだ。このあたりのサービスを楽しみと取るか、煩雑と取るかでGALAPAGOSの評価も大きく変わるだろう。

新聞の価格
紙名 発行間隔 価格
日本経済新聞 電子版 朝夕刊 4000円
Mainichi iTimes 朝刊 525円
西日本新聞 超特@Q 朝刊 525円
現状、新聞は3紙のみだが、2011年1月にはスポーツニッポンが加わる予定

主な雑誌の価格
誌名 単品価格 定期購読価格 配信冊数
週刊ダイヤモンドdigital 500円 400円 25冊
日経ビジネス 600円 520円 25冊
サンデー毎日 300円 290円 25冊
日経パソコン 900円 650円 12冊

GALAPAGOSのホーム画面。本棚を模したもので、購入したコンテンツが並んでいる
現在購入できる新聞は3紙のみ。日本経済新聞 電子版は月間4000円と高めだ
雑誌や新聞のバックナンバーはタイトルごとに分けられている

 次のページでは、雑誌や書籍の各ジャンルを細かく見ていこう。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.