Kobo Vox――Kobo電子書籍端末ショーケース

古今東西の電子書籍端末をショーケース風に紹介する「電子書籍端末ショーケース」。ここでは、楽天子会社のKoboが最初にリリースしたカラータブレット「Kobo Vox」を紹介する。

» 2014年02月19日 15時00分 公開
[山口真弘,eBook USER]

製品概要

 楽天子会社のカナダKobo Inc.が販売していたカラータブレット。同社初のカラータブレットで、Amazonの「Kindle Fire」と同時期に販売されていた。Koboシリーズで日本国内に初めて投入された「Kobo Touch」と同世代の製品だが、国内では未発売。

 ホーム画面にはKoboアプリのウィジェットが配置され、Koboの電子書籍を利用することに特化しているが、OSはAndroid 2.3をベースとしており、Androidマーケット(現Google Play)を通じてAndroidアプリを導入できるなど、Androidの機能がほぼそのまま使える。本製品の発売時点ではまだ楽天の資本が入っておらず、かつ日本国内では未発売に終わったため、後年の「Kobo Arc 7HD」のように楽天の各サービスと連携するアプリはプリインストールされていない。

 上部中央に電源ボタン、下部中央にUSBコネクタと、後年の製品とはボタン類のレイアウトも大きく異なる。13.4ミリの厚み、402.5グラムの重量は当時の水準で見てもかなりの大柄。画面はタッチ操作に特化されているが、Android 2.x系列に見られるホームボタンなどが画面外に配置される仕様のため、本体を横方向にしてもボタン位置は固定されたままとなる。

 ラインアップはWi-Fiモデルのみ。本体色はブラックのほか、ブルー、グリーン、ピンクをラインアップする。後継モデルの「Kobo Arc」ともども日本では未発売であり、無線機能を国内でそのまま使うと技適マークがないことから電波法違反にあたる点は注意。

スペックで見る「Kobo Vox」

メーカー Kobo
国内発売時期 未発売
発売時価格 199ドル
専用/汎用 汎用
OS Android
OSバージョン 2.3.4
サイズ(※最厚部) 128.4(幅)×192.4(奥行き)×13.4(高さ)ミリ
重量 約402.6グラム
解像度 600×1024ドット
ディスプレイ 液晶
カラー/白黒 カラー
画面サイズ 7インチ
通信方式 802.11 b/g/n
Bluetooth なし
内蔵ストレージ 8Gバイト
メモリカードスロット microSD
バッテリー持続時間(メーカー公称値) 約7時間
タッチ操作 対応
対応フォーマット EPUB、JPG、PNG、GIF、BMP(その他アプリに依存)
コネクタ USB(microB)
電子書籍ストア Kobo eBook Store
その他 米国での発売は2011年10月
最終更新日:2014年2月19日

写真で見る「Kobo Vox」

右60度傾斜外観 ブラックのほか、ブルー、グリーン、ピンクの計4色をラインアップする
本体を持った写真 重量は約402.6グラムと、同時期に販売されていた初代Kindle Fire(約413グラム)よりはわずかに軽量だが、厚みは本製品の方が上回っている
CDとの比較 画面サイズは7インチ

単体正面 正面図。操作はタッチパネルで行う。Android 2.3ベースのため、画面下にナビゲーションボタン(戻る、メニュー、ホーム)が配置されている
左側面 左側面。音量調節ボタンとmicroSDスロットを備える
右側面 右側面。特にボタンや端子類はない

上面 上面。中央に電源ボタンを備える
底面 底面。ACジャックとmicroUSBコネクタを備える
裏面 裏面。同じ世代にあたるKobo Touchと共通するキルト調の凹凸がある

メイン画面 ホーム画面にはKoboアプリ(Kobo eReading App)のウィジェットが配置されている。起動時にホーム画面の代わりにライブラリを直接表示することも可能
コンテンツ表示画面 Androidマーケット(現Google Play)を通じてAndroidアプリをインストール可能。セットアップ完了後に設定を変更すれば日本語表示に対応するが、漢字は中華フォントとなる
EPUBの表示に対応。画面の左右タップもしくはフリックでページめくり、中央タップでメニュー表示という構成 EPUBの表示に対応。画面の左右タップもしくはフリックでページめくり、中央タップでメニュー表示という構成

フォントサイズや欧文フォントの変更が可能
読んだページ数や冊数、読書時間などさまざまな統計情報を表示できる
読書により一定の条件をクリアするとバッジがもらえる機能を備え、読書のモチベーションの向上に役立つとされている

Androidアプリをインストールすれば右綴じのPDFも表示可能。写真はPerfect Viewerとそのプラグインを導入してPDFを表示したところ
Androidのバージョンは2.3.4

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