Morgan Stanleyアナリスト、Kindleの売り上げを考察

Morgan Stanleyのリポートによると、Amazonは今年45億ドル分のKindleシリーズを販売したという。

» 2013年08月26日 14時00分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 Amazonがすべての売り上げデータを非公開とし、Kindle Fireと電子書籍リーダーの売り上げデータを決して漏らすことがないのは有名だ。Morgan Stanleyのあるアナリストがその解読を試みており、かなり興味深い情報を手にしている。

 Morgan Stanleyがリリースしたリポートによると、Amazonは今年45億ドル分のKindleシリーズを販売し、これは2012年と比較して26%の成長だという。この成長はより広いブランド認知と9月に発表される新タブレット3モデル・専用電子書籍リーダー1モデルの売り上げに起因するものだ。

 リポートによると「売上高が50億ドルに達すると来年の成長は鈍化するが、Morgan StanleyはAmazonが2015年も同様に穏やかな成長を続けると推測しており、同社のKindleの売上高は55億ドルに達するだろう」としている。

 55億ドルといえば売上高としてはかなりの金額だが、2012年のAmazon全体の売上高は610億ドルで、2013年の売り上げ予測が730〜760億ドルであることを考慮する必要がある。そのほとんどは電子書籍と巨大な電子商取引システム経由の売り上げに由来するものだ。Amazonは発展段階にあり、日本・中国・インドでビジネス立ち上げを行っている。

 Amazonが収益の流れを最大化する方法の1つはアイルランドおよび法人税率の低い国々にオフィスを構え、租税回避を行うことだ。Amazonの2012年の英国単独の売上高は40億ポンドだった。対照的に、同じ会計期間に支払った税金はわずか240万ポンドとなっている。これは同社がスコットランドでの倉庫業務拡張に対して受けた政府助成金に10万ポンド不足する金額でしかない。

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