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» 2012年11月13日 11時31分 UPDATE

オールアバウトが電子書店「All About Books」を開設、ホールセールモデルでの卸売りも

生活総合情報サイト「All About」を運営するオールアバウトが電子書籍事業に本格参入。自社が運営する「All About Books」の開設のほか、ホールセール型のモデルで電子書籍コンテンツを卸売り先に販売していく意欲的な取り組みだ。

[西尾泰三,ITmedia]
All About Books All About Books

 生活総合情報サイト「All About」を運営するオールアバウトは11月13日、電子書店「All About Books」を開設、併せて、他社への新たな流通形態として、ホールセールモデルを導入した電子書籍事業を本格的に立ち上げた。同社がボーンデジタルの出版社となり、また、既存の流通契約モデルにインパクトを与える動きとして注目される。

 All Aboutは、“ガイド”と呼ばれる“その道のプロ”により、マネー、住宅、生活家事、グルメ、旅行、健康など各専門分野のコンテンツを提供する生活総合情報サイト。従来は主にWebサイト上での展開だったが、これを電子書籍としても提供することで、広い読者へのリーチを獲得する考え。過去にパブーでの販売なども行われていたが、これを本格化する。現在ガイドの数は500人以上、記事コンテンツは約12万9000件。

 今回発表された内容は2つあり、1つは、自社で直接電子書店を運営する「All About Books」。こちらはBCCKSが提供するASPサービスを利用して構築されており、現時点で10タイトルが発売されている。利用方法などはBCCKSのそれに準ずるものだ。

年契約のホールセールモデル導入に注目

 All About Booksでの直接販売に加え、同社からほかの電子書店へ作品の卸売りも展開することが発表された。そのモデルは、電子書籍を含めた出版物の流通でよく用いられるエージェンシーモデル(出版社が価格を決める)ではなく、ホールセール(卸売り先が価格を決める)を導入したことが大きな特長。年単位の契約として、最終的な販売価格や販売方法をすべて卸売り先に委ねることで裁量を広く持たせ、月額定額制での読み放題モデルや、端末へのバンドル販売などのサービス展開をやりやすくさせたい考えだ。なお、すべてのコンテンツはEPUB 3で製作されている。

 見方によっては、オールアバウトが出版社として、ホールセール型のモデルで直接電子書籍を供給していくのだといえる。これは既存の取次の存在や、商慣習を大きく変化させ得る動きだ。ホールセール型のモデルについてはまだ十分に情報が明らかになっていないが、契約してコンテンツのラインアップを増やす電子書店も増えるだろう。

 なお、上記で記事コンテンツは約12万9000件としたが、長期的にはすべてのコンテンツが電子化される可能性もあるが、ガイドの意向や製作の手間などで、まずは数万レベルのコンテンツが近々に電子化されてくるとみられる。

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