なぜ、Androidでなく「Windows 7」なのか──オンキヨーのタブレットPC製品戦略11.6型1366×768+重量1キロ+5時間動作(1/3 ページ)

オンキヨーがWindows 7搭載のタブレット端末を発売。「コンシューマーはもちろん、法人市場にも“すぐ使える”ことを訴求したい」とし、Windows 7+Atomプラットフォームを採用した。

» 2010年09月28日 17時46分 公開
[岩城俊介,ITmedia]

「使い慣れたOSで、既存の資産もすぐ使える」

photo 左からインテル技術本部の土岐英秋副本部長、オンキヨー常務取締役の菅正雄PCカンパニー社長、マイクロソフト コンシューマーWindows本部兼ウィンドウズライブ本部の藤本恭史本部長

 「Windows 7とタッチパネルディスプレイを搭載タブレット端末として、国内メーカー初。すでにある市場で、“使われ方”を変えたい」──。オンキヨーが、Atomプラットフォームを採用するWindows 7搭載ピュアタブレット端末「TWシリーズ」を2010年10月中旬に発売する。

 Netbook、ノートPC、デスクトップPC、液晶一体型PCといった既存のPC領域とは異なり、付加価値の訴求とともに、競争相手が少なく弱い市場を狙う戦略とする考えのもと、“新パーソナルモバイル”という位置付けでTWシリーズを展開する。

 プラットフォームや基本技術そのものにとくに新しいものはなく、PCとしての基本スペックはこれまでのNetbookやミニノートPCと似通う部分も多い。ただ、ここが重要とオンキヨー常務取締役の菅正雄PCカンパニー社長は述べる。


photophotophoto 左から「TW117A4」、「TW217A5」、「TW317A5」
photophotophoto オンキヨーPC製品群におけるTWシリーズの位置付けと商品戦略
photophotophoto インテルCPU+Windows 7ベースとしたことで、既存のPCと同じ資産も利用できるのが強みで、法人・業務ニーズ──Windows Liveサービスなどを軸にした今後のクラウドコンピューティング需要もまかなえるとする

 「使い慣れたOSと既存のソフトウェア、PC周辺機器も大丈夫。だからすぐ使える。個人ユーザーはもちろん、フィールドワークや商品管理業務を行う企業や(電子カルテ用途などにて)医療法人、電子書籍・電子教科書ニーズから教育法人などといった法人層からの引き合いもすでに来ている。ある取引先から“USBポートがきちんと標準で備わっている”ことで褒められた(笑)が、こういったことからもニーズはかなりあると考えている。競争相手が少なく、まだ弱い市場を率先して狙いつつ、すでにある市場の製品群において、“使われ方を変える”/“新たな用途を開拓する”のが狙い。なお、電子書籍の利用においては2010年現在、(EPUBやXMDFなど)規格がいくつかあり統一されているわけではない。ただ、Windowsアプリケーションが使えるのであれば、どの規格でも万能に対応できるのもポイントと思われる」(菅 PCカンパニー社長)

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