出版業界ニュースフラッシュ 2015年8月第1週

1995年9月に稼働した紀伊國屋書店「パブライン」が9月にリニューアルされることが発表されました。

» 2015年08月10日 11時45分 公開
[ITmedia]
新文化通信社

「月刊文藝春秋」芥川賞発表号、92万部で発行

入口脇にコーナーを設けた東京堂書店神田神保町店 入口脇にコーナーを設けた東京堂書店神田神保町店

 文藝春秋は8月7日発売の「月刊文藝春秋」9月特別号を92万3000部発行した。7月に発表された芥川賞2作の又吉直樹『火花』、羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』の全文を掲載。両氏のロングインタビューと選考委員の選評も収載している。

 また、同号については「芥川龍之介追悼號」を復刻し特別付録とした特装版も発行している。本体価格は特別号が898円、特装版は1111円。

 東京堂書店神田神保町店は7日、入口脇に両誌と『火花』(文藝春秋)の単行本などを並べた特設コーナーを設置。河合靖店長によると、午後1時時点では、通常号よりも特装版の方が売れているという。

復刊ドットコム、リクエストデータを提供へ

 復刊ドットコムは8月下旬、これまでに蓄積したユーザーからの復刊リクエストデータを提供するサービス「復刊オープンマーケティング+」を始める。

 蓄積された会員属性、キーワード別ランキングなど10項目のデータを独自解析。「復刊オープンマーケティング+」では、その解析データを専用画面で閲覧できる。有料会員制で1人月額1000円。

紀伊國屋書店「パブライン」、9月にリニューアル

 1995年9月に稼働したパブラインが20周年を迎える。同社では7月30日、東京・渋谷区の紀伊國屋サザンシアターで「パブラインセミナー2015」を開催し、一部の機能を拡充してリニューアルすると発表した。

 全66店舗とウェブストアが一列表示することで一覧性を高め、各種資料はCSVにより出力できるようになる。これまでのCコード分類は大(30項)・中(250項)小(2800項)分類に区分けされ、今までできなかった細かいジャンル別のランキング表も作成可能となり、よりセグメントされた市場動向が把握できるようになる。

 店頭在庫については直近の数字が表示されていたが、期間を区切って時系列で単品ごとに「在庫推移グラフ」が閲覧できるようにもなる。将来的には、店頭やウェブストアでの予約状況を出版社と共有するシステムも構築していく。

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