最後に、読みやすさの検証です。
本棚アプリはビューワアプリと一体になっており、Windows(Vista以降、RTを除く)、Androidスマートフォン(Android2.2以上)、Androidタブレット(Android4.0以上)、iPhone / iPad / iPod touch(iOS 6.0.1以上)に対応しています。作品をダウンロードすれば、インターネット環境がない場所でも読むことが可能です。
また、6月17日からブラウザビューワが追加され、これまで非対応だったMacでも読むことができるようになりました。Internet Explorer 9以降、Firefox 7以降、Google Chrome 15以降、Safari 5.1以降に対応しています。本棚アプリとの違いは、小説などのリフロー作品は現時点では非対応なのと、ストリーム再生なのでインターネット常時接続環境が必要なこと、ただし、事前準備が不要なのですぐに読み始められることです。
レンタル・読み放題はブラウザビューワのみで、PCはInternet Explorer 8.0以上またはGoogle Chrome 19.0以上を推奨、Androidは標準ブラウザまたはGoogle Chromeに対応、iOSはSafariまたはGoogle Chromeに対応しています。
購入した本は、最大5台で閲覧可能です。利用ガイドに、一部閲覧可能台数5台未満の作品があると記載がありますが、チェックした範囲では見つけられませんでした。
Windows版、Android版、iOS版それぞれのアプリで、ファイル形式によって若干メニューの中身や利用できる機能が異なります。例えば、しおり・付箋・マーカー機能が利用できない場合があるとか、最後に読んだ位置やしおりが別の端末に同期されないなど、全般的に細々とした点がまだ行き届いていない感があります(☆-0.5)。
下図のように、ファイルによって利用可能なメニューが若干異なります。
こちらも、ファイルによって利用可能なメニューが若干異なります。また、作品によってはスクリーンショットが禁止されている場合もありました。
こちらも、ファイルによって利用可能なメニューが若干異なります。
ブラウザビューワはアプリとは異なり、しおり・目次などの機能がほとんどの作品でありません。別端末で読んでいた最後のページも、同期されません。スライダーによるページ移動や拡大機能がある程度の、シンプルなビューワになっています。
評点:☆2.5
コミックが多い専門店的な立ち位置に一般書籍が追加され、レンタルや読み放題も選べる点も面白いのですが、いかんせん対応ラインアップがまだ少ない点で、「強み」になり切っていない感があります。また、デバイスやファイル形式によって利用可能な機能が異なるのはユーザーの読書体験にとってはあまり望ましくないことなので、統一してほしいものです。
フリーライター。「日本独立作家同盟」呼びかけ人兼代表で、「月刊群雛」編集長。ITmedia eBook USER、ダ・ヴィンチ電子ナビ、INTERNET Watch、マガジン航などに寄稿。ブログ「見て歩く者」で、電子出版、ソーシャルメディア、著作権などの分野について執筆。自己出版で『これもうきっとGoogle+ガイドブック』を1〜3巻まで配信中。
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