レビュー
» 2015年07月23日 16時36分 UPDATE

Kobo史上最高の解像度 300ppiの「Kobo Glo HD」をほかのモデルと比較してみた

楽天Koboの最新電子書籍リーダー端末「Kobo Glo HD」。300ppiの画面解像度を持つこの端末を「Kobo Aura」「Kobo Aura H2O」と比較してみた。

[西尾泰三,eBook USER]

 楽天Koboが7月23日から国内販売を開始した電子書籍リーダー端末の新モデル「Kobo Glo HD」。一足先に同端末を試してみた。

Kobo Glo HD。パッケージには日本語マニュアルのほか、後述するセットアップ専用ダイヤルの案内も Kobo Glo HD。パッケージには日本語マニュアルのほか、後述するセットアップ専用ダイヤルの案内も

ハード面

 Kobo Glo HDは電子ペーパー部分にE Inkの最新世代となるCartaを採用。現在、楽天Koboで販売されている電子書籍リーダー端末は「Kobo Aura」「Kobo Aura H2O」そしてKobo Glo HDの3モデルで、このうちKobo Auraのみ一世代前のE Ink Pearlを採用している。電子ペーパーに特有の画面リフレッシュ(白黒反転)間隔は1〜6ページの間で設定可能(Kobo Auraはこの間隔を章単位に設定できる)。

Kobo Aura Kobo Glo HD Kobo Aura H2O
ディスプレイサイズ 6インチ 6.8インチ
採用電子ペーパー E Ink Pearl E Ink Carta
画面解像度(ppi) 1014×758ドット(211ppi) 1448×1072ドット(300ppi) 1430×1080(265 ppi)
microSD/microSDHCカードスロット ×
本体サイズ(幅×長さ×厚さ) 114X150X8.1ミリ 115X157X9.2ミリ 129X179X9.7ミリ
重さ 約174グラム 約180グラム 約233グラム
3モデルの主要なスペック比較

 Kobo Glo HDの画面解像度は300ppi(1448x1072ドット)で、これは3モデルの中で最も高い(6インチのKobo Auraが211ppi相当、6.8インチのKobo Aura HDは265ppi)。6インチ300ppiという数字は、市場で競合するAmazon.comのKindle VoyageやKindle PaperWhite(2015年モデル)と同じで、2015年代の標準的なスペックといってよいだろう。

 Kobo Glo HDのCPUは1GHz、ストレージは4Gバイト(うちユーザーが利用可能なのは約3.1Gバイト)。CPUなどのスペックはKobo Aura H2Oと同じだが、これまでのKobo端末ではおなじみだったmicroSDカードスロットが非搭載となった。フロントライトの搭載は変わらずだ。

ライトオフの状態 フロントライトの比較。上がライトオフ。下がライトオン(使用書籍:『血界戦線』10巻 © 内藤泰弘/集英社)
ライトオンの状態(最大)

 Koboは過去リリースしてきた端末で、物理ボタンの配置や背面のデザインを毎回のように変化させてきた。Kobo Glo HDの電源ボタンは本体上部中央に配置、フロントライトもKobo Aura H2O同様、物理ボタンを廃して画面上で操作する方式になった。本体背面も、中央部はフラットだがサイドは角度が付いている「Kobo Aura H2O」とは異なり、無数のディンプル(へこみ)が入ったフラットなものとなっている。

本体上部 本体上部には電源ボタン
本体下部 本体下部にはmicroUSBコネクタ

tnfigkobo010.jpg 3モデルの背面比較。左からKobo Aura、Kobo Glo HD、Kobo Aura H2O

 また、Kobo Glo HDは、Kobo Aura H2Oのように画面とベゼルの間に段差があり、Kobo Auraのようなフラットスクリーンではない。

tnfigkobo011.jpg フラットスクリーンのKobo Aura(右)と比べ、Kobo Glo HD(左)は画面とベゼルの間に段差がある

 すでに専用端末を利用したことがある方なら、その操作に戸惑うことはほとんどないだろうが、最初に触れる場合は分からないことの方が多い。楽天Koboは今回、無料の「Kobo Glo HDセットアップ専用ダイヤル」を設け、手厚いサポートを用意している。受付時間は9時〜17時の間に限定されるが、購入前でも相談できる体制を敷いた。

ソフトウェア面

 ソフトウェア面では従来から大きな変化はないが、Pocket(後で読む)機能と辞書部分にやや変化がみられる。

 Pocketは、かつて「Read It Later」という名称だったサービスで、Web上のコンテンツを簡単に保存し、さまざまなデバイスからあとで読むことができるもの。Pocketのアカウントを設定することで連携が行え、PCなどで保存したコンテンツ(記事のみ。画像、ビデオは除く)をKobo端末でも同期して閲覧できる。

Kobo Glo HDホーム画面 Kobo Glo HDホーム画面
Pocket Pocketと連携するとPocketで保存した記事も端末で読めるように

 Pocketとの連携機能はグローバルでは既に提供されているものだが、日本での提供はKobo Glo HDが初めて。日本で発売されている他の端末も、今後のアップデートで利用できるようになるかもしれない。

 また、Kobo Glo HDでは辞書に『ジーニアス英和辞典MX』『大辞泉 第2版』に加え、『プログレッシブ英和中辞典 第5版』を新たに追加。書籍内での語句検索のほか、検索窓からも単体の機能として利用できるようになっている。

tnfigkobo005.jpgtnfigkobo006.jpgtnfigkobo007.jpg 本文中の語句の意味を調べたり、作品中で語句が登場する箇所を調べたり、単体での辞書引きも可能

3モデルの表示周りを写真と動画で比較

 以下では、「Kobo Aura」「Kobo Aura H2O」「Kobo Glo HD」の3端末で表示の比較とページめくりの挙動比較を行った。固定レイアウトのコミック作品で比較している。違いが分かりやすいよう、画像クリックで大きな画像も用意した。

コミック コミックで比較 (使用作品:『放課後のプレアデス Prism Palette』1巻 © 作画:Anmi 原案:GAINAX/一迅社)
コミック拡大 最大まで拡大

 比較してみると、画面解像度が低いKobo Auraのみやや全体的に精細感を欠く表示となっている印象を受ける。

まとめ

 価格は1万2800円(税抜き)で、Kobo Aura(1万1000円)、Kobo Aura H2O(1万8500円)の中間に位置するKobo Glo HD。Kobo Auraはフラットスクリーンと3モデルで最軽量(174グラム)という点で、Kobo Aura H2Oは6.8インチという大型の画面と防水機能でそれぞれ差別化されている。

 その中でKobo Glo HDは画面解像度が300ppiであることを除けば、特徴的な部分は少ないが、総じてバランスの良い仕上がりとなっている。市場での競争力という意味では、価格/スペックがほぼ同じのKindle PaperWhite(2015年モデル)が競合製品となる。

 端末サイズを考えると解像度は十分な域に達しており、端末としての完成度も高い。上質な読書を楽しめる一台といってよいだろう。

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