インタビュー
» 2015年07月11日 06時00分 UPDATE

「ファミコンに育てられた」ファミコン芸人・フジタに聞く10の質問

ファミコンソフト2万本超を所有し、ゲームソフトに関するレビュー本を出版するほどのゲーム好きで知られる芸人のフジタさん。そんなフジタさんに「ゲーム好きでよかったことなど」10の質問に答えてもらった。

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ファミコン芸人・フジタさん ファミコン芸人・フジタさん

 2013年にめでたく誕生30周年を迎えた任天堂の家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ―」、通称ファミコン。その人気は現在も衰えることはなく、Wii Uなどの最新ハードでも当時のソフトをダウンロード販売しているほど。

 そんなファミコンを愛してやまず、仕事にまでしてしまった男がいる。それが“ファミコン芸人”のフジタさんだ。6月25日放送のテレビ番組「アメトーーク!」スーパーマリオ芸人にも登場していたので見たことある人も多いはず。フジタさんのファミコン愛は、2LDKの自宅と倉庫(5カ所)が、2万本ものソフトで埋まっているという現状を知れば理解してもらえるだろう。

 『I'mファミコン芸人Vol.1〜ゲームソフト20,000本所有の男!〜』『I'mファミコン文化人Vol.2〜2LDK+倉庫5箇所、生活スペースは一畳未満!〜』は、ファミコンに愛をそそぐフジタさんが、好きなゲームや思い入れのあるゲームを紹介している本だ。ファミコン用ソフトはおよそ1250タイトル存在するといわれているが、本書では「ボンバーマン」「アイスクライマー」「スパルタンX」など、比較的知名度が高い作品を取り上げているのでライトゲーマーにもお勧めだ。

 本記事では、フジタさんにインタビューを敢行し、ドット絵の魅力や、自身がプレイしてみて難しかったタイトル、ゲーム好きでよかったことなどの話を伺った。

 7月15日は、1983年にファミコンが発売されたことを記念した「ファミコンの日」。この機会に本書をめくって昔を懐かしんでみてはいかがだろうか。

メジャー/マイナーなお勧めタイトルを紹介

I'mファミコン芸人Vol.1 I'mファミコン芸人Vol.1
I'mファミコン文化人Vol.2 I'mファミコン文化人Vol.2


―― まず初めに、著書に込めた思いを教えてください。

フジタ ファミコンを題材にした本やレビューは数多く出ていて、同じもののように思う方もいるかもしれません。ですが、ファミコン世代の中でも、親が家に居らず、ファミコンだけが家にあった特殊な環境でファミコンに育てられ、大人になって生活スペースを犠牲にしてまでも2万本以上のゲームソフトを所有し続ける僕が、ゲームへ思う事を突き詰めた内容となっていますので、ぜひぜひ。

―― ファミコンが生活の中心にあったフジタさんだからこそ書けた本というわけですね。では、フジタさんが好きなファミコンソフトを3本挙げるとしたら何になりますか?

フジタ メジャータイトルでいうと、「アトランチスの謎」「スーパーマリオブラザーズ」「ロックマン2」の3タイトルです。その中でもロックマン2は、自分の思うように動かす事ができ、難易度は高めですが「強い武器は使わない」「ダメージを受けないでクリアする」という縛りを加えることで大人の今でも十分楽しめます。

 BGMもファミコンのゲーム音楽とは思えないほどの良さ! 難易度やキャラへのとっつきやすさ、どれを取っても優秀で、特に音楽面では世界で一番売れたスーパーマリオよりも上ではないでしょうか。

 マイナータイトルでいうと「SPY vs SPY(スパイvsスパイ)」「闘いの挽歌」「ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会」です。闘いの挽歌は、ファミコン好きにはメジャーですが、当時にしてはキャラの描写がリアルで、思い通りに動かすことができ、素手の攻撃はもちろん、剣や盾も使えたり。そしてこのゲームもBGMが最高!

 僕的に最もしびれるのが、盾を使って上からの攻撃を防御できるところです。「大魔界村」の下への攻撃だったり、こういうところ僕は好きですね。

―― 矩形波(くけいは)や三角波など、いわゆるFC(ファミコン)音源といわれる音色っていまも人気がありますよね。ロックマン2は、「エアーマンが倒せない」など、歌詞が付けられたりして、若い世代はそこで知ったという人も多いのではないでしょうか。闘いの挽歌はキャラの描写がリアルということでしたが、フジタさんにとってドット絵の魅力とは何でしょうか。

フジタ やはり、シンプルでとっつきやすいところです。音楽もそうですが、少ない数の限られたドットでキャラを上手く表現している部分。音楽もキャラも今のゲームの方が断然きれいなんだけど、僕はその壮大さについていけてないかな。

ゲームから学んだこと

―― ファミコンには「たけしの挑戦状」や「コンボイの謎」など難易度の高いさまざまなゲームが存在しますが、フジタさんにとって一番難しかったゲームは何ですか?

フジタ 1番難しかったのは「エルナークの財宝」です(そもそも嘘の説明があって、近年までクリアした人間はいなかったほどで、当時はすぐ投げました)。

 ただ、これはマイナー過ぎるので……、メジャーなものだと「元祖西遊記スーパーモンキー大冒険」! 当時はテレビCMもばんばんやっていて、持っている人も多かったですが、クリアした人の話は聞きませんでした。何の説明もなく最初から敵も村も何もない場所から始まって、四方が海。しかも、何の変哲もない場所からワープって! ただ、セレクトを押すと海を移動できるという事を知ったことでクリアできました。ゴールの場所と理屈を知っていれば、3分ほどでクリア出来ます。

 でも、人生ってこういう事だと思うんですよね。誰も答えを教えてくれない、でも答えって意外と身近にあったりするんです。

―― ゲームから学ぶことってありますよね。ゲーム好きでよかったことはありましたか?

フジタ 俳優の河相我聞さんや「KICK THE CAN CREW」のMCUさんなど、テレビで見ていた著名人が遊びに来るようになりました。

 高橋名人や当時のゲームメーカーの方々と仲良くなり、当時のメディアの情報だけでは知り得なかった話を聞けたりもしましたね。

―― 高橋名人には段位も授かったと聞いています。ソフトを集めるだけではなく、ゲームの腕前も認められているんですね。フジタさんはファミコン芸人を名乗っているわけですが、PlayStation 4(プレステ4)やWii Uなど、最近のゲームはプレイしますか?

フジタ プレステ2では、「トリオ・ザ・パンチ」など、アーケード用でファミコン時代に移植されていなかったタイトルもやっていました。プレステ4も、レトロゲーム系などはダウンロードしてやっています。Wii Uや3DSも懐かしいゲームをダウンロードしてプレイしています。アーケード版がダウンロードできるのが特に良いですね。当時ゲーセンでやりまくる事はなかなかできなかったので。Wii Uの方は、特に新作でファミコン風のゲームも多いので気に入っています。

―― 最新ハードでも、プレイするのはレトロゲーテイストなタイトルなんですね。ゲームをプレイしていると、夢中になりすぎてその物語にのめり込むことがあるんじゃないかと思います。もし、ゲームの世界に入れるとしたらどのゲームがいいですか?

フジタ 「星をみるひと」ですね。最後の戦いでイルカと交渉してみたい。街や森など、どこに行っても、最初の場所に戻されてしまうというのを体験したい。あと、サイキックの能力で人の考えている事を知りたい。このゲームの中ではおかしな事を心で思っている人が多いので。

フジタさんの思い出の本とは?

―― コレクション好きのフジタさんですが、電子書籍は読んだりしますか?

フジタ 基本的にはゲームも本もパッケージ重視のコレクション派ですが、自分の電子書籍が発売されてからは読むようになりました。

―― そうなんですね。では、本に関してもうひとつ。紙の本でも構わないので、記憶に残っている印象的な本を一冊挙げてください。

フジタ 『ライ麦畑でつかまえて』です。中学のころに好きだった女性が歌手の渡辺美里を好きで、曲中にも出てくるこの本も好きだったらしく、主人公のセリフをよく使っていたので。買って読みましたけど、結局のところ内容が入ってこなかったですね。この女性と今話せるなら「かっこつけて読んでいただろう」と問いたい。

―― 青春の一冊、教えていただきありがとうございました。それでは最後に、読者の方に向けてのコメントや、今後についてお願いします。

フジタ 手軽に読んでもらえる電子版とコレクションとして残しておきたいオンデマンド本。どちらのニーズにも対応しているので、ぜひ両方買ってみてください。

 そして、僕という人間が活動している事をもっと世間に知ってもらい、今後はファミコンという骨董的価値のあるものをちゃんとした場所で保存できるようなミュージアムを作りたいです。

―― ミュージアムができること楽しみにしています。インタビューにお答えいただきありがとうございました!



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