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» 2015年07月09日 14時00分 UPDATE

女体化から入れ替わりまで! 「TS(性転換)マンガ」8選 (1/2)

[ぶくまる]
ぶくまる
女体化から入れ替わりまで! 「TS(性転換)マンガ」8選

 「TSマンガ」と言われてピンとこない方も、「性別が入れ替わったり、異性に変身したりするマンガ」と言われれば、「ああ!」と思い当たる作品があるのではないでしょうか。

 今回は、TSマンガの基礎知識と、定番作から連載中の新作まで、TSマンガの魅力にあふれるオススメの8作品をご紹介します。

TSマンガとは?

 TSマンガの「TS」とは「TransSexual(トランスセクシュアル)」の略で、いわゆる「性転換」を扱った作品の総称となっています。魔法、薬、呪い、病気、科学、超自然的な力など、原因はさまざまですが、完全な形で異性への変身を遂げるというところが特徴です。

 TS作品は、主に

  1. 入れ替わり:(主に)2者の間で身体と心がチェンジする
  2. ひょう依:他者の肉体の中に自分の精神が入りこむ
  3. 変身:自身の肉体が異性のものへと変化する

の3つに分類され、男性から女性への変化を取り扱った作品(いわゆる『女体化』と言われるもの)が多数を占めます。

 マンガ作品では『らんま1/2』が代表的ですが、古くは大林宣彦監督の映画「転校生」が、“TSもの”のはしりとして有名です。

『ボクガール』 こんなにかわいい子が、女の子のはずがない?

ボクガール 1

ボクガール』 杉戸アキラ/集英社

【分類】変身

【原因】魔界の神・ロキのいたずら

 男らしく生きたいという気持ちとは裏腹に、いつも美少女に間違えられる男子高校生・鈴白瑞樹。好きな女子には男扱いされず、男子からは迫られるという悩みを抱えている。

 ある日、不思議な蜂に刺されたことをきっかけに、瑞樹の体が女性へと変身! 見た目どおりの「美少女」になってしまう。このままでは片思いの相手・夢子に想いを告げることもできない…… 困った瑞樹は、親友の一文字猛に秘密を打ち明け、元の体に戻る方法を模索する。

 現在、『週刊ヤングジャンプ』で連載中の本作。キュートでポップな絵柄と、TSものの魅力をいっぱいに詰めこんだストーリーは、TS入門編としてもうってつけ。女子更衣室や、銭湯(女湯)に入ってドキドキ! というお約束の展開もありますが、瑞樹がどう見てもかわいい女子なので、「こいつ……男のくせに、いい思いしやがって!」などという黒い感情は湧いてきません。むしろ、困惑する姿が愛らしくて、思わず胸がきゅーんとします。

 TSものの見どころとして「男(女)の精神のまま、女(男)になってしまったことによる戸惑い、葛藤(かっとう)」が挙げられますが、本作の主人公・瑞樹も同じく葛藤(かっとう)し、周囲に女だとばれないよう、必死に隠そうとします。

 男子寮住まいなので、風呂に入るのも一苦労。意中の彼女・夢子に、女物のパンツをはいていることがバレてパニックになったり、男のときには知らなかった体の反応に戸惑ったり……。

 そんな瑞樹ですが、真実を知る親友・猛との関わりの中で、少しずつ心境の変化が起こります。猛は瑞樹が女性化したあとも、親友としての態度を変えず、常にフォローに回る「いい奴」。でも、ある時から瑞樹への恋心を自覚し、思い余ってキスしてしまいます。男が男に触れられて嬉しいはずがない! でも、猛だけは何かが違う……そんな微妙な気持ちに翻弄される瑞樹。「男としての自分」と「女としての自分」に揺さぶられる主人公、これこそがTSの醍醐味(だいごみ)であり、萌えだと強く実感するシーンです。

コメディ要素の強い本作ですが、三角関係を扱った恋愛ものとしても秀逸。瑞樹→夢子→猛→瑞樹 な関係の、キーを握るのはもちろん瑞樹。瑞樹は、猛と夢子のどちらを選ぶのか、何より、身体は女の子のままなのか?  今後の展開から目が離せません。

『ボクガール』を立ち読みする

『バランスポリシー』 1年ぶりに会った親友は、女になっていました

バランスポリシー 1巻

バランスポリシー』 吉富昭仁/少年画報社

【分類】変身

【原因】政府の女性化施策(身体改造)

 人類は地球規模の少子化に悩まされていた。特に女子の出生率が急激に低下する中、政府は莫大な予算を費やして、成人前の男性を女性化させる政策を行う。真臣の親友・健二も適合者として選ばれた一人。1年ぶりに田舎に帰ってきた健二は、どこからどう見ても可愛い女の子で、真臣はそんな親友の姿に戸惑いながらも、以前と変わらぬ態度でいようとする。

 繊細な心理描写とストーリーに、心をわしづかみにされる本作。「突然」異性に変身するTS作品が多い中、本作の主人公・健二は、1年の歳月を掛けて女性へと変化させられます。

 長期に渡る葛藤(かっとう)のせいでしょうか。健二のどこか諦観をにじませたような表情は妙に大人っぽく、少女めいた外見とのギャップが彼(=彼女)に危うい魅力を与えています。自分でも納得して女になったはずなのに、故郷に帰れば男だったころの自分を知る人たちがいて、その中には健二が密かに思いを寄せていた真臣の姉の姿や、健二を好きだった少女の姿がある。整理がついたはずの健二の気持ちは、再びかき乱されます。

「1年もあれば 大抵の事は受け入れるもんだよ」

 健二の父親の言葉に、真臣は(この人……なんも分かってないなぁ……)と心の中で呟きます。真臣の姉と会ったあと、膝を抱えて泣く健二の姿を見ていたからこそ、真臣はこの言葉に反発を覚えるのです。

 重めのテーマを扱った本作ですが、過剰な演出はなく、淡々とした語り口調の中に滲ませた哀切が、むしろ読者の胸を打ちます。田舎の夏休みという舞台とも相まって、静かな切なさが感じられる佳作です。

『バランスポリシー』を立ち読みする

『ぼくは麻理のなか』 引きこもり大学生が憧れの美少女に……

ぼくは麻理のなか 1巻

ぼくは麻理のなか』 押見修造/双葉社

【分類】憑依

【原因】???(不明)

 友達が一人もいない、ひきこもりの大学生・小森功。彼の唯一の楽しみは、コンビニで見かけた名も知らぬ女子高生を「コンビニの天使」と呼び、尾行すること。

 ある日、いつものように尾行をしていた功の記憶が突然途切れてしまう。翌朝、目を覚ますと、功はその女子高生本人になっていた。吉崎麻理、それが彼女の名前。いったい、麻理はどこへ行ってしまったのか。困惑しながら「麻理」としての生活を送る功だったが、クラスメイトの柿口依に「麻理」の中身が別人であることに気づかれてしまう。

 『惡の華』で、思春期の葛藤や痛みを見事に描いてみせた押見先生ですが、本作でもその圧倒的な表現力は健在。TSものの分類としては、前述の2作が「変身」型なのに対し、こちらは「ひょう依」型の作品となります。

 ひょう依型や入れ替わり型の特徴として、「主人公が他人として生活しなければならなくなる」という、高いハードルが挙げられます。本作も同様で、趣味はゲームとオ○ニーという引きこもり青年が、クラスの人気者である美少女に成り代わるなんて、そもそも無理。案の定、麻理を取り巻く人間関係は除々に崩壊していきますが、麻理の生活を守るために、功は彼女がどんな人間だったかを知ろうとします。優等生で、しっかり者で、優しくて……でもそれが麻理の仮面に過ぎないと気づいた時、功はある行動に出ます。

 功は態度こそ変態じみていますが、風呂に入る時に目隠しをしたり、自分はどうなってもいいから麻理を取り戻したいと願ったり、麻理に対しては純なところを見せます。人によっては激しい嫌悪感を抱きかねない功ですが、どこか憎めない、嫌いになりきれない、と思う読者も多いのではないでしょうか。

 今後の展開から目が離せない本作は、『漫画アクション』で好評連載中です。

『ぼくは麻理のなか』を立ち読みする

『僕と彼女のXXX』 BLも百合も楽しめる! 四角関係ラブコメディ

僕と彼女の××× 1巻

僕と彼女の×××』 森永あい/マッグガーデン

【分類】入れ替わり

【原因】菜々子の祖父が作った「人間を小さくする機械」での事故

 イケメンだが奥手で気の弱い上原あきらは、同じクラスのガサツで凶暴な美少女(別名・野獣)桃井菜々子に一目惚れする。二人は菜々子の祖父・桃井萬造の「人間を小さくする機械」の人体実験に巻き込まれ、体と中身が入れ替わってしまう。

 かわいい彼女もでき、すっかり男ライフをエンジョイしている菜々子は特に不満もない様子だったが、あきらはどうにかして元の体に戻るべく、萬造に機械の修理を依頼する。だが、親友の千本木に惚れられ、猛アプローチを受けたあたりから雲行きが怪しくなり……。男に戻るべきか、女として生きていくべきか。果たしてあきらの選択は──?

 森永あい先生らしいハイテンションなギャグと、息もつかせぬストーリー展開に、抱腹絶倒間違いなし! な本作。凶暴ゴリラと称される菜々子ですが、あきらが中に入ったことで、本来の容姿そのままの可憐な美少女に変身。一方、菜々子が入ったあきらはワイルドな魅力が備わり、クラスメイトや妹からの熱い視線を浴びるように。男女が入れ替わることで、元の体でいた時よりも魅力的になる、というのがTS作品の面白いところですね。

 可愛くなった菜々子に対し、あきらの親友・千本木は猛アタックを繰り返しますが、中身があきらと知っても動じず「俺は気にしないから」と堂々と発言するシーンは見もの。むしろ、菜々子への思いを本人にばらすぞ、と軽い脅迫(?)を交えつつ、あきらに迫る千本木がかっこいいのです。

 男同士だと思いながらも、キスされてへろへろになったり、千本木にそっけなくされて落ちこんだりするあきら。もうそれって恋じゃないの? と思わずツッコミを入れたくなります。余裕たっぷりに見える千本木ですが、あきらから交際OKの返事をもらい、嬉しさに腰をぬかすシーンはかわいいの一言! また、千本木に迫られるあきらを見かねた菜々子が、腹いせに千本木を襲うシーン(もちろんギャグですが)などもあり、BL好きの心もしっかりキャッチ。

 最初から「男」全開な菜々子に比べ、男であることを捨てられない(でも、すでに充分女らしい)あきらの心の揺れ動きも見どころ。元に戻った時、4人の関係はどうなるのか? BLも百合も楽しめる本作、結末まで一気に駆け抜けたくなること間違いなしです。

『僕と彼女の×××』を立ち読みする

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