人気5作品をアニメ化する「comico」、AnimeJapanでは“アニキ”水木一郎が熱唱

3月21日に、AnimeJapan 2015のcomicoブースで行われたアニメ制作発表会と、コスプレステージの様子をお届けする。

» 2015年03月25日 11時40分 公開
[宮澤諒eBook USER]

 3月20日〜22日の3日間、東京ビッグサイトで開催された日本最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2015」。AnimeJapan実行委員会の発表によると、総来場者数は12万1540人と事前の予想を上回り、人気の高さをうかがい知ることができるイベントとなった。

 多くのブースがひしめく会場内で、白とオレンジのテーマカラーが目を引くひときわ大きなブース。NHN PlayArtが提供している無料のスマートコミックアプリ「comico」のブースだ。

サイドにディスプレイを備えたステージ
comicoキャラクターたちのパネル
ブースのいたるところにcomico作品のイラストが飾られていた
巨大スマホを使ってcomicoを体験できるコーナー
人気グッズは即完売。先行発売された『ReLIFE』第3巻も売り切れていた
缶バッチが手に入る巨大ガチャも登場

 comicoは先日、連載作品の中から『ナルどマ』『ももくり』『スーパーショートコミックス』『ReLIFE』『ナンバカ』の5作品をアニメ化すると発表しており、AnimeJapan 2015で詳細を明らかにするとしていた。本記事では、3月21日に行われたアニメ制作発表会の様子をお届けする。キャストや監督、「スーパーショートコミックス」の主題歌を担当するアニソン界の帝王こと水木一郎さんに加え、comicoコンパニオンたちによるコスプレステージまで、盛りだくさんの内容だ。

MCの舞川れみさんは、一部で人気な胸開きタートルネックを着ての登場
NHN PlayArtの稲積憲代表取締役社長。スマートフォンコミック発の作品がアニメ化するという新しい流れが、アニメ界の活性化に役立つことを期待している。comicoは今後も、スマートフォン時代の手塚治虫を生み出していく気概で尽力していくと意気込みを述べた

作者、声優、“アニキ”までも登場したアニメ制作発表会

アニメ『ナルどマ』についての情報

 2015年5月の放送を予定している「ナルどマ」の発表では、尾中たけし監督、ハギト役のまっくすさん、ケイ役の宮崎敦巳さん、モノ役の安達勇人さんが登壇。「『ナルどマ』テンポと間が良い作品」と尾中監督。キャストもぴったりな配役と自信をのぞかせた。

 もともと原作を好きで読んでいたというまっくすさんは、普段はMなので、ハギトを演じるときだけはナルシストなキャラになれるように努力したいとコメント。お腹が出ていることから事務所の仲間からは“ラード神”と呼ばれているらしく、走りこみをして、本番までにハギト役に合った体型にしていくことを約束した。

左から、尾中たけし監督、ハギト役のまっくすさん、ケイ役の宮崎敦巳さん、モノ役の安達勇人さん

 2015年内に放送予定の「ももくり」の発表では、金子文雄プロデューサーと吉江輝成プロデューサーが登壇。「ももくり」は、桃月くんと栗原さん、そしていろいろなキャラクターに「二重三重にキュンキュンする作品」と語る両プロデューサー。トーク中は幾度となく「キュンキュン」という単語が飛び出した。声優は現在選考中とのこと。

アニメ『ももくり』についての情報

 当日来られなかった平池監督からの手紙も読まれ「もじもじするももくんだったり、かわいく暴走する栗原さんだったりを、早くアニメにして皆さんに見てもらいたい。うずうずキュンキュンしてもらいたい」とアニメ放送に向けて意欲的に取り組んでる様子が伝えられた。

アニメ『スーパーショートコミックス』についての情報

 2015年春、GYAO!で配信予定の「スーパーショートコミックス」。発表会には松本慶祐監督が登壇した。何度もセリフを録り直すなど、セリフにもこだわったという松本監督。豪華な声優陣にも注目が集まりそうだ。GYAO!では同作の特設ページが開設。PVも公開されている。

気合を見せる松本慶祐監督

 発表会には、主題歌を担当する歌手の水木一郎さんも登場。会場のボルテージを最高潮まで高める熱唱を披露(ひろう)した。新しいことにトライすることが大好きと語る水木さんは、comicoの意欲的な姿勢に共感してオファーを受けたという。今後は、ライブでも歌っていきたいと語った。

主題歌を熱唱する水木一郎アニキ
アニソン界の帝王の登場に、comicoブースはこの日一番の盛り上がりを見せた

 2016年アニメ放送予定の「ナンバカ」の発表では、作者の双又翔さんが登壇。暗いイメージを持つ囚人や刑務所を、あえて明るく描いてみようと思ったと、「ナンバカ」を描き始めた理由について話す双又さん。SFが好きなので、今後はそういう作品にも挑戦していきたいと語った。なお、「ReLIFE」についてはキャストなどの発表は行われなかった。

派手好きだという作者の双又翔さん

 双又さんには、発表会の後にも話を聞くことができたのでいくつかの質問に答えてもらった。

―― 漫画を描き始めたのはいつごろからですか?

双又 物心ついたころから絵を描くのが好きで、小学生ぐらいから漫画を描いていました。

―― 先ほど、SF作品が好きだといっていましたが、どういった作品が好きですか?

双又 大友克洋さんの『AKIRA』が好きです。あとは、『スプリガン』『カウボーイビバップ』とかも。

―― comico公式作家としてデビューしたときと、アニメ化が決定したときで心境の違いはありますか?

双又 私はアニメを見て育ったし、漫画を読んで漫画を描こうと思ったので、どっちも同じくらいうれしかったですね。

―― 今回のアニメ化を受けて、これからcomicoで作品を描いていきたいと思う人もたくさん出てくると思います。そういった人たちに向けて何かアドバイスなどあればお願いします。

双又 comicoさんは作家の個性というものを尊重してくれるので、何かに合わせるということはせずに、自分の好きなものを描いていってください。

 また、アニメ化が決定した5作品の作者にそれぞれコメントいただいたのでここに掲載する。

アニメ化決定 作者コメント

「ReLIFE」 夜宵草さん

いつも「ReLlFE」を読んで下さってありがとうございます。「ReLIFE」を描き始めてから1年と数カ月、あっという間で いろいろありましたが、みなさんのおかげでついにアニメ化にまで……。とても信じられない思いです。どんな風に海崎さん・日代さんたちが動き回るのか、今からとても楽しみです。これからも応援よろしくお願い致します。

「ナルどマ」米と書いてめーとるさん

アニメ化、とても嬉しいです。単行本化もアニメ化も、漫画を描く人なら誰しも夢見ることだと思います。それらがいっぺんに叶ったことに、大変驚いています。嬉しい反面プレッシャーも感じますが、負けないように頑張りたいです。

「ももくり」くろせさん

アニメ化に当たり、今まで以上に沢山の方に作品に関わって頂けること、そして沢山の方に作品を知って頂けることを思い、大変恐縮しています。とても楽しみです。ありがとうございます。

「ナンバカ」双又翔さん

まさか自分の漫画がアニメ化するなんて夢にも思っていませんでした。昔からアニメが大好きでそれに影響されて絵を描き始めた自分にとって、アニメ化は夢であり憧れでした。嬉しくて未だにこの喜びを言葉や文字にすることができません。でも本当に、ここまで来ることができて良かったなぁと思います。どんな風に彼らが動くのかとても楽しみです。

「スーパーショートコミックス」雨川きゅうさん

アニメ化していただきありがとうございます。動く「スーパーショートコミックス」、とても楽しみです。これからも応援よろしくお願い致します。


comicoコンパニオンによるコスプレステージ

 ブースで宣伝活動をしていたcomicoコンパニオンによるコスプレステージも開催された。comicoキャラクターのコスプレをした11人のコンパニオンが登場し、各作品の3択クイズを出題。正解者には単行本がプレゼントされた。


『ナルどマ』のハギト
『マジカルゴ』ムリ子
クイズの正解者には単行本を贈呈
ステージの最後には11人が勢ぞろいした

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