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» 2015年01月24日 10時00分 UPDATE

本屋探訪記:大阪中津の真っ赤なブックカフェ「空夢箱」

BOOKSHOP LOVER=本屋好きがお届けする詳細な本屋レポ。本屋が好きならここに行け! 前回取り上げた大阪的リトルプレスの聖地「シカク」の道すがら、鮮烈な印象を与えるブックカフェを今回は紹介。

[wakkyhr,eBook USER]

真っ赤なブックカフェ

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 前回紹介した大阪的リトルプレスの聖地「シカク」。実はその途中に鮮烈な印象を与える建物がある。ちょうど中津商店街の入り口眼の前にあるのだが、とにかく真っ赤(正確には朱色だが)なのである。

 ローカル色あふれる商店街の中でひときわ目立つその外見に引かれて入ってみることにした。それが今回紹介するブックカフェ「空夢箱」である(以下は2014年3月9日の記録だ)。

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 中も真っ赤の空夢箱。しかし、真紅というよりは朱色に近いので落ち着けないこともない。

 こんな内装だから本棚にもさぞや尖った本が並んでいるかと思いきやそうでもない。小説もあればノンフィクションもある。幅の広い品ぞろえなのだ。ここでは具体的な書名を挙げるのは割愛するが、普段はなかなかお目にかかれないような本も置いてあったりするので一度行ってみることをお勧めする。

コミュニティーとしてのブックカフェ

 空夢箱で面白かったのが、「ブックカフェ」であることを重要視していない点だ。これは店主がそう言っていたのだが、「本」がカフェに来てくれたお客さんとお客さんをつなぐひとつの道具になってくれればと思って置いているのだという。

 空夢箱にある本はブックカフェには珍しく販売しており、良心的な値段が付けられている。それも読みたい人の手元に行ってほしいという思いからだし、お客さんとのコミュニケーションのひとつなのだ。

 そんな考えだからこそいろんな人が集まってくるのだろう。こんなに尖った外見の店なのに、近くのおじいさんからアーティストまで来たりもするらしい。飾ってある抽象画がまた店の雰囲気にマッチしていて素敵だった。

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「本」を考える

 内沼晋太郎『本の逆襲』にも書いてあるが、これから本を扱うことはもっと幅広く柔軟に考えていくべきだと思う。だから「空夢箱」のようにコミュニケーションの道具という位置づけでも良いだろうし、神保町の古書店のように本を美術品のように扱うことだって良い。あるいはインテリアとして考えるのだって良いだろう。一連の大阪遠征は「これからの本屋」を考える上でとても参考になるものばかりだった。

著者プロフィール:wakkyhr

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本屋開業を目指す本屋好きサラリーマン。ブログ「BOOKSHOP LOVER」を中心に活動。同名のネット古本屋も営み、「Cannes Lions 2013 Book Project」ではプロデューサーを務める。理想の本屋さんを開くべく本の世界で縦横無尽に活動中。好きな作家はクラフト・エヴィング商会。一番好きな本屋は秘密。

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