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» 2015年01月14日 10時30分 UPDATE

出版業界ニュースフラッシュ 2015年1月第2週

「書店から広がる新空間」を打ち出す日販の動きなどが話題に。

[新文化通信社]
新文化通信社

東洋経済新報社、創立120周年で新事業

 11月に創立120周年を迎える。その記念事業として今夏、雑誌『東洋経済新報』(現『週刊東洋経済』)のデジタルアーカイブ化を行い、市販する。1895年11月の創刊から1945年12月までに発行された約2000冊をデジタル化して、目次・記事検索を可能にする。形態や価格については未定。

 そのほか、東日本大震災の記録保存と社会的貢献を図った日本学術振興会の「学術調査プロジェクト」を今春に書籍化する企画や、記念シンポジウムなども記念事業に組み込んだ。

丸善書店とジュンク堂書店、出版社別売り上げベスト300を発表

 丸善書店とジュンク堂書店はこのほど、2014年の出版社別売り上げ上位300位をそれぞれ発表した。

 丸善書店は1位講談社、2位KADOKAWA、3位集英社、4位小学館、5位新潮社、6位ダイヤモンド社、7位文藝春秋、8位学研マーケティング、9位幻冬舎、10位岩波書店。ジュンク堂書店は1位講談社、2位KADOKAWA、3位集英社、4位小学館、5位新潮社、6位学研マーケティング、7位岩波書店、8位文藝春秋、9位ダイヤモンド社、10位幻冬舎。

 前年対比では、丸善書店でKADOKAWA、集英社、新潮社、学研マーケティングが、ジュンク堂書店では新潮社、学研マーケティング、岩波書店が前年実績を上回った(金額ベース)。

両書店のベスト300は下記の通り(PDFをダウンロード)。

トーハン、前年同期比6.7%減の年末年始実績

 1月7日開催の新春の会で、同社の藤井武彦社長が全国にある1568店のPOS店の年末年始販売動向を発表。昨年12月27〜31日は前年同期比2.5%減、今年1月1〜4日は同13.3%減で、トータルでは同6.7%減と厳しい結果であった。また、昨年4月〜12月では同5.8%減。藤井社長は「年末は持ち直したが、61年ぶりの京都の大雪など各地の悪天候も重なり、短期的な数字では評価しにくい面もある」と分析した。

 書店システムによる店頭の充実化や外商支援策の実施、スピード配送による客注対応の強化、文具・雑貨・カフェを複合した新業態の提案などでリアル書店をサポートする姿勢を強調。また、人材育成のためのセミナーハウスの設置や本社の再開発推進、取次主導による再販制度の弾力運用へも前向きな姿勢を示した。

日販、「書店から広がる新空間」をキャッチに

 日販の平林彰社長は1月7日に行った「新春を祝う会」で、顧客の求める価値に合わせた書店の新たな売場づくりについて言及、その方向性を示した。書店の価値は、(1)従来からある「知的」「安心」、(2)不足している「早さ」「確実性」、(3)失われつつある「調べる」「探す」など。これから生み出すべき価値として「楽しさ」「居心地の良さ」「つながり」などを挙げ、顧客と接点のある新たな空間づくりが必要であると述べた。

 また、昨年12月29日から今年1月3日までの6日間、1913店のPOS調査店の売り上げ前年同期比は、「書籍」9.2%減、「雑誌」9.9%減、「コミック」7.7%増、「計」5.7%減。ジャンル別では「文芸書」が20.5%減、エリア別では「関西」が10.1%減と大きく落ち込んだ。

 有隣堂の松信裕社長が祝辞を述べて、盃を上げた。来場者は昨年を上回ったとみられ、賑々しく行われた。

トーハン・藤井社長、「まずやるべきはエリア書店の底上げ」

 トーハンは1月5日、仕事始式を行い、藤井武彦社長が年頭の挨拶を行った。同社長は、最優先すべきは「エリア書店の販売を底上げすること」とし、「新しいリアル書店の形を確立していく必要」を指摘した。

 そのための施策は、客注対応と複合化。客注促進では、昨年12月からパイロット店を決めて強化キャンペーンを展開し、実際に増加しているという。複合化では、文具雑貨のパッケージをトーハンが提供したKaBoS宮前平店(川崎・宮前区)の事例を報告。リニューアル後、本の売り上げは落ちず、文具・雑貨、カフェを加えた全体の売り上げは2ケタの伸びとなっている。

 最後に、「すべてのベースとなるのは人の力。社員1人1人がすぐれた資質を持ち、成長の可能性を秘めているということを最近強く感じている」と語った。

挨拶する藤井社長 挨拶する藤井社長

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