本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。今日はミソノからの紹介です。
道端に秋の花が開くこの街の片隅に、メイドが営む私設図書館がありました。
そこには書架を守る司書メイドがいます。ほんわりおっとりした司書メイド ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。
彼女の好感度を上げようと、今日もお気に入りの1冊を持って、書架にメイドがやってきます。
街路樹が少しずつ葉を落とし始めて、風がほんの少し冷たくなって……ああ、秋だなーと思います。
冬が近づいてくるわね。
この間、本棚をじっくり眺め直していて、この季節にぴったりなマンガだなーと思って読み返したんですよ。
あら! 山暮らし!
エリスさんは日頃からメイドを遊びに誘う時も、「牧場に行こう」とか「おいしいぶどうのある山を知っている」とか、誘い文句が自然派ですよねぇ。
この方はマンガ・小説を書きながら山生活をなさってるんですって。その様子をマンガにされたのがこの本です。暮らしている場所は、夏は避暑地になるようなところで、薪(まき)ストーブを使ってらしたり、なんだかおしゃれっぽい! ……かと思いきや、そんな中で暮らす感想は、大事な人と会うときは「くたびれジャージからややきれいなジャージにチェーンジ!」とか「いつも行く温泉がパワースポットらしいけれど私のへっぽこアンテナではまったく感じないっつーの!」などなど、なんだか肩の力が抜けるエピソードが満載です。
でもでも、山の暖炉生活は素敵そうよ。「ロールキャベツをことこと3時間煮ると、キャベツがとろっとろっになって口の中が小バクハツ!」ですって。
そうなんですそうなんです。春夏秋冬、季節に沿って描かれる様子がページのあちこちから感じられます。暖炉でお料理もそうですし、畑でとりたてのトマトなど「いいですねぇ!」とわくわく。全ページカラーなので、秋の木の葉が鮮やかだとか、一面の雪の中で温泉を目指すシーンなどの色彩が、やんわりとした水彩のようなタッチで、読んでいてこちらにじんわり染み込んでくるようです。そして温泉のエピソードが多いです! あったか〜い温泉で、人とほんのり気持ちを通わせたり温泉マナーを思い出してみたり、温泉のある山暮らし!
あっ、でも、この冬の章の「殺人つらら」とは……。
あー、……そうなんですそうなんです……。冬場に軒下にできるつららは、貫かれそうなほどの大きさだとか。あとは蜂が巣を作ったり、外のごみ置き場が凍りついてしまって春になるまで使えないとか、作者の方も「自分では山の厳しい自然とたたかっているイメージ」と書かれている通り、なかなか笑ってばかりはいられない様子なんです。
それなのに、このほんわりした絵柄やタッチと相まって、ほのぼのするわね〜。
喜怒哀楽の感情も、季節の移り変わりも、全部1冊の中に入っているのに、どれもがほんわり「あ、いいな」と思えるような温かさにくるまれている気がしますよー。この本を片手にのんびりほかほかの秋の陽だまりを楽しみましょー。
本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?
エリス:59% レイラ:85% サヤ:84%
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