厳しい山での暮らしをほのぼのしたタッチで描いた『ぐうたら山暮らし』私設図書館シャッツキステ76冊目

本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。今日はミソノからの紹介です。

» 2014年10月31日 12時00分 公開
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 道端に秋の花が開くこの街の片隅に、メイドが営む私設図書館がありました。

 そこには書架を守る司書メイドがいます。ほんわりおっとりした司書メイド ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。

 彼女の好感度を上げようと、今日もお気に入りの1冊を持って、書架にメイドがやってきます。

厳しい山での暮らしをほのぼのしたタッチで描いた『ぐうたら山暮らし』

ミソノ

街路樹が少しずつ葉を落とし始めて、風がほんの少し冷たくなって……ああ、秋だなーと思います。


エリス

冬が近づいてくるわね。


ミソノ

この間、本棚をじっくり眺め直していて、この季節にぴったりなマンガだなーと思って読み返したんですよ。


『ぐうたら山暮らし』(松井雪子/イースト・プレス) 『ぐうたら山暮らし』(松井雪子/イースト・プレス)

エリス

あら! 山暮らし!


ミソノ

エリスさんは日頃からメイドを遊びに誘う時も、「牧場に行こう」とか「おいしいぶどうのある山を知っている」とか、誘い文句が自然派ですよねぇ。

この方はマンガ・小説を書きながら山生活をなさってるんですって。その様子をマンガにされたのがこの本です。暮らしている場所は、夏は避暑地になるようなところで、薪(まき)ストーブを使ってらしたり、なんだかおしゃれっぽい! ……かと思いきや、そんな中で暮らす感想は、大事な人と会うときは「くたびれジャージからややきれいなジャージにチェーンジ!」とか「いつも行く温泉がパワースポットらしいけれど私のへっぽこアンテナではまったく感じないっつーの!」などなど、なんだか肩の力が抜けるエピソードが満載です。


エリス

でもでも、山の暖炉生活は素敵そうよ。「ロールキャベツをことこと3時間煮ると、キャベツがとろっとろっになって口の中が小バクハツ!」ですって。


ミソノ

そうなんですそうなんです。春夏秋冬、季節に沿って描かれる様子がページのあちこちから感じられます。暖炉でお料理もそうですし、畑でとりたてのトマトなど「いいですねぇ!」とわくわく。全ページカラーなので、秋の木の葉が鮮やかだとか、一面の雪の中で温泉を目指すシーンなどの色彩が、やんわりとした水彩のようなタッチで、読んでいてこちらにじんわり染み込んでくるようです。そして温泉のエピソードが多いです! あったか〜い温泉で、人とほんのり気持ちを通わせたり温泉マナーを思い出してみたり、温泉のある山暮らし!


エリス

あっ、でも、この冬の章の「殺人つらら」とは……。


ミソノ

あー、……そうなんですそうなんです……。冬場に軒下にできるつららは、貫かれそうなほどの大きさだとか。あとは蜂が巣を作ったり、外のごみ置き場が凍りついてしまって春になるまで使えないとか、作者の方も「自分では山の厳しい自然とたたかっているイメージ」と書かれている通り、なかなか笑ってばかりはいられない様子なんです。


エリス

それなのに、このほんわりした絵柄やタッチと相まって、ほのぼのするわね〜。


ミソノ

喜怒哀楽の感情も、季節の移り変わりも、全部1冊の中に入っているのに、どれもがほんわり「あ、いいな」と思えるような温かさにくるまれている気がしますよー。この本を片手にのんびりほかほかの秋の陽だまりを楽しみましょー。


ミソノの好感度パラメーター

本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?

エリス:59% レイラ:85% サヤ:84%


本日のメイド

ミソノ ミソノ:いつもニコニコ、図書館を影から支える司書メイド。好きなジャンル:絵本、児童書、旅行記、本、紙、図書館
エリス エリス:ちょっぴりドジなお姉さま?! シャッツの総メイド長。黒髪ロングがそろそろ膝に達しそう。好きなジャンル:ホラー、古代文明、イラスト、ビジネス書、少年マンガ

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