連載
» 2014年10月24日 12時00分 UPDATE

私設図書館シャッツキステ75冊目:ゾンビマスターに学ぶ、ハロウィン前の今だから読みたい『ゾンビ・サーガ―ジョージ・A・ロメロの黙示録』

本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。今日はエリスからの紹介です。

[eBook USER]
wmfigschatz02.jpg

 秋雨が街灯をぬらすこの街に、メイドが営む私設図書館がありました。

 そこには書架を守る司書メイドがいます。ほんわりおっとりした司書メイド ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。

 彼女の好感度を上げようと、今日もお気に入りの1冊を持って、書架にメイドがやってきます。

ゾンビマスターに学ぶ、ハロウィン前の今だから読みたい『ゾンビ・サーガ―ジョージ・A・ロメロの黙示録』

エリス

も〜い〜くつ寝〜る〜と〜ハロウィン♪


ミソノ

エリスさんご機嫌ですねぇ。私は怖いもの苦手なのでドキドキですが……。


エリス

年に一度ホラージャンルが主役になる日ですからね! 毎年あの手この手でメイドをゾンビ好きにしようとしている私ですが、今年はこの本でミソノさんを攻めようと思います。

ゾンビを知るための第一歩にして、その魅力の中枢をぎゅぎゅっと語った本。最近「ゾンビの世界で生き残る方法」や「ゾンビのためのお作法本」「ゾンビ映画紹介本」などゾンビに関する本がたくさんでていますが、ゾンビを1から学びたい! という方にはまずこの本をお勧めします。


『ゾンビ・サーガ―ジョージ・A・ロメロの黙示録』(野原祐吉/ABC出版) 『ゾンビ・サーガ―ジョージ・A・ロメロの黙示録』(野原祐吉/ABC出版)

ミソノ

たくさんある中で、なぜあえてこの1冊なんです?


エリス

ゾンビのためのお作法などは読み物としてとても面白いのですが、“ゾンビ作品のお約束”を分かった上で読むとより面白いものなので、ある程度知識が備わってから読んだ方が良いと思いまして。

映画紹介本なども、何本か作品を見たことがある人が読めば「あ、これ知ってる!」「なるほど、同じ監督のこの作品は未チェックだったぞ」と楽しめるかもしれませんが、まったく見たことがないと作品の魅力はイメージしにくいと思うのです。


ミソノ

確かに。作品がたくさんあり過ぎると、どれを選べばいいか分からないですね。タイトルの名前さえ初めて聞くのに、監督さんや特殊メイクアーティストさんの名前が横文字でわーっと出てくると、全然頭に入ってこなかったり……。


エリス

映画だけでなく、ゲームや漫画まで含めると作品数は膨大ですからね。でも実は分かりやすい入り口となる6作品があるんです。そもそものゾンビとはブードゥー教から生まれたものですが、今の私たちがイメージする「人を喰らう生ける屍」像は、ジョージ・A・ロメロさんという方の映画作品によって確立されたものなのです。そしてジョージ・A・ロメロ監督が作った映画6作品を知れば、およそゾンビのコアは押さえられると言っても過言ではありません。

この本はその6作(旧3部作+新3部作)を中心に書かれているので、とても分かりやすいのです。ゾンビの神さまジョージ・A・ロメロ監督が公開した旧3作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(Night of Living Dead)」「ゾンビ(Dawn of the Dead)」「死霊のえじき(Day of the Dead)」を中心に1900年代のゾンビ隆盛期を、新3部作「ランド・オブ・ザ・デッド(Land of the Dead)」「ダイアリー・オブ・ザ・デッド(Diary of the Dead)」「サバイバル・オブ・ザ・デッド(Survival of the Dead)」を中心に2000年代の、いわゆるバイオハザードなどのヒット後から主流になった“走るゾンビ”時代のことについて触れています。


ミソノ

代表6作だけで……? いくら現在のゾンビのイメージの基盤を作った方とはいえ、多くの方が色んなゾンビ像を表現されてますし、最初に活躍されていた方の作風は古くなってしまっているのではないですか?


エリス

そこはこの本を読めば納得いただけるはず! これだけたくさんのゾンビ映画が世に出ているにも関わらず、やはりロメロ監督の6作が中心に語られるのは、ロメロ監督が常に時代に合った新しいゾンビ像をいち早く描いているからです。そのロメロゾンビを通して見えてくる、当時の社会問題や、人々の恐怖の対象がどのようなものだったかを解説してくれているので、その時代のホラー界全体の雰囲気も見えてきます。

またテーマだけでなく、今も昔も衰えぬゾンビの造形美や残酷シーンの迫力が作られた環境や経緯についても読むことができます。6作品を1つずつ丁寧に見ていくことで、テーマや表現などゾンビの魅力となる大事なポイントがおさえられるのですよ……!


ミソノ

まごうことなき巨匠、ゾンビマスターに学べる“ゾンビ本”なのですね!


エリス

ただ1つ注意なのは、物語の内容がほぼ解説されているのでネタバレになってしまう恐れがあることです。まずは上に挙げた映画を見て、興奮冷めやらぬうちにこの本を読むと良いかもしれません。


ミソノ

1、2、3……ハロウィンは7日後ですし、今日から1本ずつ見れば当日までにマスターできますね。


エリス

さぁ見ましょう! そしてこの本を読んでロメロマスターになってハロウィンを迎えましょう!!


ミソノ

心の準備をする期間もください〜!(泣)


ミソノの好感度パラメーター

本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?

エリス:59% レイラ:85% サヤ:84%


本日のメイド

ミソノ ミソノ:いつもニコニコ、図書館を影から支える司書メイド。好きなジャンル:絵本、児童書、旅行記、本、紙、図書館
エリス エリス:ちょっぴりドジなお姉さま?! シャッツの総メイド長。黒髪ロングがそろそろ膝に達しそう。好きなジャンル:ホラー、古代文明、イラスト、ビジネス書、少年マンガ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia Book Club会員登録がまだの方はこちら

電子書籍/紙を問わず、読書を愛する皆さまに向け、特別な情報提供、書籍の献本、著者や業界関係者との懇親会、執筆活動を検討されている方へのサポートなどを順次提供し、皆さまの読書を強力にバックアップします。

コンテンツパートナー

新刊JP
ラノコミ.com
hon.jp
新文化通信社
Good E-Reader Blog
ぶくまる