本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。今日はサヤからの紹介です。
嵐の合間にほっと青空を見上げるこの街に、メイドが営む私設図書館がありました。
そこには書架を守る司書メイドがいます。ほんわりおっとりした司書メイド ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。
彼女の好感度を上げようと、今日もお気に入りの1冊を持って、書架にメイドがやってきます。
ミソノさんはこの本のタイトル、読めますか?
「じゅうはんしゅったい」ですね
さすがですねー。私はなんの疑問も持たずに「じゅうはんでき」と読んでいました。でも「しゅったい」ってなんだか響きがよくてかっこいいですよね。
「重版」は出版された本の在庫がなくなったから、もう1回印刷しましょうって意味の用語ね。「出来」は物事ができあがること。よく「重版かかってるそうなので、もう少ししたら入荷します」なんて使われるわねー。かかるってことは売れてるってことだから、嬉しいことね!
そうですよね! 小説や漫画が書かれて、本になって、お店に並んで、私たちの手に届く。その間に関わったたくさんの人たちの努力によって、重版出来! となるわけです。『重版出来!』は、そうやって本を作り、届けるためにがんばる人たちの姿が描かれたマンガです。中でも一番印象に残っているエピソードは出版社の営業さんの話ですかねー。
出版モノでも本を作る人たちが描かれることは多いと思うけど、やっぱり編集さんのお話が多いかしら。営業さんとかの本を届ける人たちを描いたものはちょっと珍しいかも?
確かにちょっと新鮮というか、あまり考えていなかったことに気付けたという感じがしました。どんなに面白い本でも、その本を手に取るきっかけがなければ私たちは読むことができないんですよね。だから手に取るきっかけをつくるために、営業さんや書店員さんががんばってくれているんだ、と。
そう! そうなのよね! 本を書く人がいて、作る人がいて、届ける人がいて……そうして読者の前にふと現れるのよねぇ!
『重版出来!』の営業さんのエピソードは、まさにきっかけ作りのお話です。面白いのにきっかけがなくて売れていなかった漫画を売るため、試し読み冊子を作ったり、書店を回って書店員さんに棚を作ってもらったりと、どんどん「仕掛け」ていきます。
そしてその努力が実って漫画はヒット! 「なんで売れてるのかわからない」という人に対して、「『売れた』んじゃない。俺たちが――売ったんだよ!!!」と言うシーンはとってもかっこいいですよ!
さっぱりとした線の絵柄で、男性も女性もするりと読めそうなマンガですが、その熱さはコマの外まで伝わってきます。
ほかにも本に関わるたくさんの人たちのエピソードあって、作者さんだけじゃなく編集者さんに印刷所の人に営業さんに書店員さんに、本当にたくさんの人の努力の上で私たちが本を読むことができるんだということを実感できました。私もミソノさんにきっかけをつくれたらいいですねー。
うふふ。実は今回の『重版出来!』もう読んだことのある本なんです。でもサヤちゃんの言葉でまた開いてみたくなりましたよー。
本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?
エリス:52% レイラ:85% サヤ:84%
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