本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。今日はレイラからの紹介です。
嵐が去ったあと、銀杏の葉もすこし色づいたこの街の片隅に、メイドが営む私設図書館がありました。
そこには書架を守る司書メイドがいます。ほんわりおっとりした司書メイド ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。
彼女の好感度を上げようと、今日もお気に入りの1冊を持って、書架にメイドがやってきます。
このあいだのエリスさんとかぶってしまうのだけれど、今回は私も旅のガイド本をオススメするわね。
わぁ、楽しみです。エリスさんは英国でしたけれど、レイラさんはどちらへの旅の本をオススメしてくれるのですか?
私の大好きなグリム童話集が生まれた国、ドイツよ。
当館の「シャッツキステ」はドイツ語で「宝箱」という意味がありますし、私達メイドにとっても縁のある国ですよね。やはり、グリム童話関係の聖地巡礼に?
グリム童話集の聖地巡礼については小林将輝さんの『グリム童話の旅 グリム兄弟とめぐるドイツ』がオススメだけど、今回はドイツにあるもうひとつの聖地、年に一度世界中のボードゲーマー達が集まる「エッセンシュピール」というお祭りに行くためのガイドブックを紹介するわね。
そうでした! ドイツってボードゲームのメッカでもあるんでしたよね。
エッセンシュピールというのは、 日本で言うと東京ゲームショウや東京おもちゃショー、そしてコミケのようなドイツの超大型イベントなの。エッセンが土地の名前で、シュピールがボードゲームやカードゲームを指す言葉なのだそうよ。
国際展示場、ビックサイトのような場所が海外にもあるんですねぇ。
そこに行けば、世界中のボドゲ会社の新作がいち早く体験出来たり、作者の方と直接お会いしてサインをもらえたり、国内では手に入らないマイナー会社の作品や絶版の中古ゲームが買えたりと、ボードゲーマーにとって憧れの夢のような場所なのよ。
それは楽しそうですね。それにしても、海外のボードゲームイベントに行くためのだけの本って、ずいぶんと的を絞った本ですこと!
だからこそ、具体的で実践的な情報が満載ですごく役立つわよ。会場周辺のホテルはすぐ予約が埋まっちゃうから、いついつくらいまでに予約した方が良いとか、買ったボードゲームを郵送するための手続きの仕方(入手しにくいダンボールとガムテープは日本から持参した方が良い)とか、作家さんにサインをもらう方法など。絶対、ほかの旅本には書いていないだろうなってことが書いてあって面白いの。
かゆいところに手が届く……! 参加の予定もないのに、熟読したくなってきました。しかも、今年の6月に刊行されたばかりの本なんですね。2014年の開催日は10月16日から19日……もうすぐです!
今年は間に合わなかったけれど、来年はこの本を片手に行ってみたいなって思っているの。
海外ですし、女性の1人旅って不安になりませんか?
私はそういうのは平気かなぁ。この本を書かれた“メビウスママ”こと能勢真由美さんも女性ですし、巻末の方にエッセンシュピール旅行に行ってきた女性限定の座談会なども載っているから、不安な方はぜひ読んでみてください。
メビウスママってなんの事だろうって思ったら、当館からほど近い街にあるボードゲームショップゆかりの方なんですねー。「メビウスゲームズ」の店長の奥様だからそう呼ばれていらっしゃるんですね。なんだか、勝手ながら親しみを感じてしまいますー。
そうなのそうなの。日本で海外ボードゲームを取り扱った最初期のお店で、ミソノさんも好きなしりとりカードゲームの「ワードバスケット」を作ったのもここよ。
まぁ! そうだったんですね。語彙力を試されるあのゲーム……。考えすぎてプレイ中は無言になるのに、なぜだかやめられません。
この本にはメビウスママだけでなく、グループSNEの安田均先生や、2012年に日本ボードゲーム大賞を受賞した「ラブレター」の製作者・カナイセイジ先生など、ボドゲ界隈で著名な方々からの寄稿もあって、色々な視点からエッセンシュピールを見られるのも見どころよ。ボードゲームが好きな方、海外の大型イベントに興味がある方はぜひ手にとってみて下さいね。
本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?
エリス:52% レイラ:85% サヤ:81%
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