インタビュー
» 2014年05月26日 11時00分 UPDATE

ネットと古書店の棚がリンク? 古書通販のパイオニアが語る新サービスの今とこれから (2/2)

[宮澤諒,eBook USER]
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見れるジャンに登録するメリットとは

―― 見れるジャンに登録することで、各古書店へ足を運ぶインセンティブになり得るのでしょうか。

河野 地元の古書店ならば、実際に足を運ぶ人も増えるかもしれません。というのも以前、スーパー源氏で注文されたにも関わらず、古書モールへ本を取りに来た人がいたんです。ついでにこれも買うよと、ほかの本も買っていただいたりしました。各古書店でも同じことが起こるかは分かりませんが、可能性はあるんじゃないかと思っています。

―― 何店舗で実施する予定ですか。

河野 来月から、スーパー源氏に参加している全店舗(350店舗以上)にお願いする予定です。古書店の関心は高いですね。そういうことやりたかったんだ、といってくださる古書店もあります。

 見れるジャンは、本を1冊1冊表示するのではなく、棚を丸ごと見せることができるので、各古書店の特徴が出せるのも魅力だと思います。

店主の顔が見えることで生まれる安心感

―― 店主のプロフィールなども見ることができるんですね。

店主の笑顔に親しみを覚える 店主の笑顔に親しみを覚える

河野 実はこういったページから各古書店のサイトへ流れる人が、3倍から、多いと50倍に増えているんです。

―― 野菜農家の顔が見える、みたいな安心感に通ずるものがあるのでしょうか。

河野 そういうことだと思います。お店によっては、顔を出すのは恥ずかしいといって断る方もいますが、載せている人のサイトには、今までより人が来るようになっています。Amazonなどに比べ、少しぐらい高くても、人の温かみを求める人は多いのではないでしょうか。

 今はまだ実装していませんが、いずれスーパー源氏のページから、各古書店へFacetimeや、LINEで問い合わせできるようにしていく考えです。古書店の負担も大きくなりますので、使用できるところは限られるかもしれませんが。

―― 見れるジャンをスタートして、リアルの棚での売り上げに変化はありましたか?

河野 お客さんに、見れるジャンを見て来店したのかは聞いていないので正しいところは分かりませんが、見れるジャンでも出店している棚の売上げが伸びているのは事実です(現在、古書モールにある47の棚のうち16の棚が出店している)。先ほどいったような、お店の人の顔が見える安心感だったり、温かみというものが感じられるのが理由なのかもしれません。

スーパー源氏のこれからの取り組み

―― スーパー源氏ではこれからどういったことに力を入れていくのでしょうか。

河野 見れるジャンのページでも一部公開していますが、パノラマ画像を使って、店内の様子を見ることができる機能を考えています。

Google マップのように店内を見渡すことができるが、まだ歩き回ることはできない Google マップのように店内を見渡すことができるが、まだ歩き回ることはできない

 この機能を使って、店内を歩き回り、棚をクリックすれば見れるジャンのページに移動できるようにしたいと思っています。6月か7月辺りから、まずは古書モールの中を歩き回れるようにしていきます。将来的にはこれを各古書店でも実施したいですね。

―― いろんな古書店の中を歩いてみたくなりますね。

河野 遠くてなかなか行けない古書店って、やっぱり気になりますよね(笑)。例えば、網走の古書店はどんな感じなんだろうとか。書店に行くことで得られる知的刺激を、ネット上で再現してみたいんです。

―― 今までのネット通販にはない、新しい価値観で勝負するわけですね。

河野 価格で対抗するということは考えず、もっと本を選ぶことが楽しくなるような、リアルとネットが融合した今までにない書店の形を提供していきたいと思っています。



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