もしあなたの書いた作品の最初の読者が芥川賞作家だったなら

eBookJapanで展開している「三田誠広の小説教室」への応募小説が電子書籍化。芥川賞作家の三田氏による具体的で的確な講評が熱い。

» 2014年05月09日 01時00分 公開
[西尾泰三,eBook USER]

 イーブックイニシアティブジャパンは5月9日、同社が運営する「eBookJapan」で展開している「三田誠広の小説教室」への応募小説を電子書籍化、配信を開始した。まずは11作品が無料で配信され、各作品の巻末には三田氏の講評も収録されている。

 この取り組みは、小説の書き方を学びながら作品を発表できる場づくりを目指し、芥川賞作家で武蔵野大学文学部教授の三田誠広氏を招いて同社が2013年4月に開始したもの。同年11月には一般の読者から小説作品を募集し、その作品に対して三田氏が直接講評する企画を開始していた。

 今回配信されるのは、2014年2月末までに応募があった作品から選ばれたもの。eBookJapanサイト上でも三田氏の具体的で的確な愛のある講評が確認できる。これは小説を書く楽しさがわき上がる取り組みだ。今後も同様の形式で配信していくという。

講評では、作品のよいところを指摘し、こうすればもっとよくなるといったポイントも指摘しました。読者にとっても参考になると思います。小説は読むのも楽しいですが、自分で書いてみると楽しさは倍増します。書く立場になって読むと、小説の奥行きや作者の苦労が見えてきます。書くことは人生の大きな喜びです。より多くの皆さんに、小説を書くという体験をしていただきたいと思います。(三田誠広氏)

作品名 著者
問題のある男たち 茉莉花
叔父の肖像 海野昌英
雪女 あせごのまん
ドライブ・ダウン 宮本あおば
ばかなやつ 小杉匠
あの時俺たちは 山岡早春
世界の終わりでくそったれを抱きしめて K
ある作家の非日常 渡辺祐介
自惚れ青春時代 児玉美津江
迷宮の艶女 森数琉部琉
夏の兆し 清水健司
5月9日リリースの応募作品一覧


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