出版社が運営するWebコミックサイトまとめ（11/11 ページ）

[宮澤諒，eBook USER]

ガンガン　ONLINE（スクウェア・エニックス）

　サイト開設は2008年10月2日と、Webコミックサイトでは老舗。

　見開き型のビューワを採用しており、PCからの閲覧はAdobe Flash Player（バージョン11以降）がプラグインされているブラウザが必要。また、スマートフォン／タブレットで読むには専用のアプリ（iOS／Android）が必要となっている。アプリの場合は、「リッチめくり」という機能をONにすることで、紙をめくるように読むことができる。

　毎週木曜更新で、『男子高校生の日常』の作者・山内泰延さんの新作『罪×10（じゅうざい）』や『アイドルマスター シンデレラガールズ』（4誌合同）、2014年にテレビアニメ化することが決定している『ばらかもん』（ヨシノサツキ）などを掲載している。

となりのヤングジャンプ（集英社）

　Webコミック界で有名な『ワンパンマン』（原作：ONE 絵：村田雄介）や、小畑健さんが絵を担当した『All You Need Is Kill』（原作：桜坂洋 構成：竹内良輔 キャラクター原案：安倍吉俊 漫画：小畑健）、『封神演義』で有名なフジリューこと藤崎竜さんの『かくりよものがたり』など、ハイクオリティーな作品が集まったWebコミックサイト。開設は2012年6月14日（関連記事）。

　更新頻度は、日刊・週刊・月刊・季刊とバラバラ。横スクロールと縦スクロールを選択できるのが特徴的（作品によっては片方だけのものもある）。バックナンバーの公開数も比較的多い。

やわらかスピリッツ（小学館）

　『月刊スピリッツ』で連載しているものと、独自配信のものが掲載されている。サイトの開設は2012年11月19日。

　名が示す通り、至るところが良い意味でゆるいサイトになっている。広告も少なく、ゆとりをもった構成になっているためとても見やすい。掲載作品はあまり多くないが、平日は毎日どれかの作品が更新されるので、足しげく通うことになりそう。

　サイトはスマートフォンなどに最適化しておらず、読みにくい部分がある。マンガは縦スクロール。『ストレッチ』（アキリ）や『うきわ』（野村宗弘）など人間の心情表現に富んだ作品が多い。

マスコットのなまず(c)吉田戦車

　ちなみに、マスコットのなまずは吉田戦車さんによるデザイン。

クラブサンデー（小学館）

　『週刊少年サンデーS』『週刊少年サンデー』掲載作品と、クラブサンデー独自の作品を掲載。2008年12月24日に「ソク読みサンデー」という名前で開設。その後、2009年3月25日にサービスの拡充に伴い名称を変更したといういきさつがある。週刊少年誌としては初のWebコミックサイトでもある。

　横開きのビューワを採用。スマートフォンでは、コマの流れに沿って読む「視点移動方式」と、横にページをスライドする「ページ方式」から選択できる。サイトもスマートフォン用に形が整えられているため見やすい。

　掲載作品は、脳にウルトラコンピュータを埋め込まれた天才高校生・風丘京が難事件を解決していく推理漫画『超推脳KEI』（原作：五味一男 漫画：田中克樹 シナリオ：水野光博）や、どこが別の世界に行くことを望む高校生・有栖良平（アリス）が、ある日、友人とともに奇妙な世界へと迷い込んでしまう新感覚のサスペンス漫画『今際の国のアリス』（麻生羽呂）など。

裏サンデー（小学館）

　掲載作品はあまり多くはないが、『モブサイコ100』（ONE）や『世界鬼』（岡部閏）など、訪問数（閲覧回数）1000万を超える漫画が多数掲載されている少数精鋭なWebコミックサイト。サイトの開設は2012年4月18日（関連記事）。

　優秀作品は正式連載が約束される「U-2リーグ」や、作品ごとにファンアートとして読者からのイラストを募集し、作者に優秀作として選ばれた作品はトップページに掲載されるなどの企画を行っている。

　サイトはスマートフォンなどに最適化されていない。マンガはPC・スマートフォンともに縦スクロール

マスコットのビリー

　マスコットキャラは『週刊少年サンデー』のなまずのライバルでもある「ビリー」。

モアイ（講談社）

　『モーニング』『アフタヌーン』『イブニング』の3誌合同（『モーニング・ツー』『good!アフタヌーン』も含む）のWebコミックサイト。サイト開設は2013年5月31日（関連記事）。

　各誌の人気作品の作家が毎日（月〜金）更新するWebオリジナルの作品のほか、前述した各雑誌の掲載作品を試し読み（第1話）できたり、旧作のアンコール掲載、ちばてつや賞などの受賞作品も掲載している。

　マンガはPC・スマートフォンともに縦スクロール。サイトはスマートフォンなどにも最適化されている。執筆時点の人気作品は『ZUCCA×ZUCA ヅッカヅカ』（はるな檸檬）、『もやしもん』（石川雅之）など。

最前線（星海社）

　講談社の100％子会社である星海社が、2010年9月15日（関連記事）に開設したWebコミックサイト。

　『空の境界』（原作：奈須きのこ 漫画：天空すふぃあ）や『サエズリ図書館のワルツさん』（原作：紅玉いづき 漫画：楠田夏子）などの漫画も掲載されているが、『ジハード』（文：定金伸治 イラスト：えいひ）や、『大日本サムライガール』（文：至道流星 イラスト：まごまご）などの小説の方が掲載数は多い。

　小説、漫画ともに縦スクロールで読むようになっているが、漫画は見開きの形で表示されるため、スマートフォンでは多少読みづらい。著作権に関しては、DRM（デジタル著作権管理）フリーとなっているため、作品中の画像や一節を引用してTwitterに投稿することもできる。

WEBコミックアクション（双葉社）

　前身となった『WEB漫画アクション堂』に『WEBコミックハイ！』と『乙女ハイ！』が統合する形で2013年4月10日（関連記事）に開設。『WEBコミックハイ!』や『Web漫画アクション堂』などから移動してきた作品も掲載されている。

　不登校児だった著者と、彼を救った9人の先生との交流を描く『学校へ行けない僕と9人の先生』（棚園正一）、サイレントほのぼの女子高生漫画『女子かう生』（若井ケン）などの作品を掲載している。

　ビューワは横スクロール。PCだと見開き表示だが、スマートフォンからだと片面ずつの表示になる。サイトはスマートフォンなどにも最適化されている。

ComicWalker（KADOKAWA）

　2014年3月22日（関連記事）に開設した、執筆時点では一番新しいWebコミックサイト。

　掲載作品数は200を超え、ほぼ毎日作品の更新がある。『艦コレ』や『のんのんびより』（あっと）『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』（ぷよ）など、KADOKAWAの誇る豊富な漫画の数々を読むことができる。

　ビューワは横スクロールで多言語（日本語、英語、簡体字）表示も可能。会員登録をすると、作品のリコメンドや、読んだ作品をリスト化してくれるマイマガジン機能を利用できる。

　KADOKAWAグループの電子書店「BOOK☆WALKER」と連動しており、電子書籍の購入も可能。スマートフォン／タブレットからサイトにアクセスしても読むことができるが、専用アプリ（iOS／Android）も用意されている。

Champion タップ！（秋田書店）

　2013年7月4日（関連記事）開設の比較的新しいWebコミックサイト。

　作品はすべて新作で、『浦安鉄筋家族』などの作品で知られる浜岡賢次さんの元アシスタント・やぎさわ景一さんが描くスピンオフ作品『闘え！春巻き』や、『センネン画報』や演劇にもなった『COCOON』の作者・今日マチ子さんによる『5つ数えれば君の夢』など、執筆現在、小説も含めて26作品ほどが掲載されている。

　閲覧は横スクロール型で、サイトはスマートフォンなどに最適化されている。毎週木曜更新となっているが、連載作品の更新は月1ぐらいの頻度。