本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。45冊目はレイラが本を持ってきましたが……。
少しずつ暖かさを取り戻しているこの街の片隅に、メイドが営む私設図書館がありました。
そこには書架を守る司書メイドがいます。ほんわりおっとりした司書メイド ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。
ミソノの好感度を上げようと、今日もお気に入りの1冊を持って書架にメイドがやってきます。
ミソノさん、今日はとっても良い本を持って来ましたよ!
まあ、わたくしもちょうどレイラさんにオススメの本を持ってきたんですよー。
じゃあ、せーので見せっこしましょうか?
わー、いいですね。せーのっ!
……あら? あらあら。
どうやら一緒の本を持ってきてしまったみたいですね。
この漫画、3人の女子高生が色々なボードゲームで遊んでいるのを中心とした、とっても可愛らしくて楽しそうな作品ですよね。ボードゲームをテーマにした漫画って、わたくしははじめて見たのですごく新鮮でした。
ほかにも緑一色さんの『スピタのコピタの!』やグループSNEさんの『アクア・ステップ・アップ』など探すといくつかあって、そちらも面白いですよ。
意外とあるんですね。さすが当館随一のボードゲームマスター、レイラさん。その中でもこの本がオススメなポイントはなんですか?
そうですね。ほかの作品では1話に1作品紹介という読み切りパターンが多くて、読みやすい分、内容が慌ただしくダイジェストっぽい感じになっているのですが、この作品は導入に1話、ゲームを遊んでいる様子に1話とペースがゆっくりな分、ゲームの楽しさだけでなく登場人物達の関係性や心の動きを余裕を持って描けているところですね。
5話の「ごきぶりポーカー」で、田上くんがぐるぐる考えちゃうところなんて、プレイヤーの心情がよく伝わってきました。それがまた単純にゲームの勝ち負けにだけこだわるのではなく、「隣に座っている女の子にいいところ見せたいっ……でもでも……!」と、青春する男子の気持ちを絡めて、しかも全体的にほのぼのと描かれるのがものすごく良いです! 絵もやわらかくて、登場人物がかわいいっ。
9話では実在するボードゲーム作家さんについて語られているシーンや、その人を通して登場人物の1人がボードゲーム作家を目指すというエピソードがあって、それも好きです。
ボードゲーム作家って、どうすればなれるんでしょう?
最近は自作のボードゲームを作って即売会で販売したり、できのいいものはボードゲームショップで取り扱ってもらえたりと、垣根がかなり低くなっている印象を受けますね。大学生の方が卒業制作でゲームを作製してたりしていて、これがまた面白いんですよ。いつかその辺りの事も作品で描かれたらいいなって、楽しみにしているんです。
読んでいると、そのゲームで実際に遊んでみたくなりますよねぇ。当館に置いてあるゲームもいくつか登場しているのでしょうか。
「ハゲタカの餌食」や「人狼」などですね。最近発売された2巻に登場する「カタン」や「インカの黄金」もありますよー。
そういえば「ごきぶりポーカー」も、レイラさん持っていましたよね?
はい、でも館内に響く「ごきぶり! ……いや違う、ネズミだ!」っていう声に、ゲームをご存じないほかのお客様が本当にそれらが出たのかと勘違いされて大騒ぎになってから、当館では遊べない禁断のゲームとなってしまいました(泣)。
あらー……そうだったんですね……。
ともかく、ボードゲームには色々な作品があって、この漫画を通して少しでも興味を持ってくれる方が増えるといいなぁと思っています。
本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?
エリス:19% レイラ:42% サヤ:48%
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