召しませ大正青春物語『幾百星霜』私設図書館シャッツキステ28冊目

本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。28回目は司書メイドからオススメがあるようです。

» 2013年11月08日 12時00分 公開
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 この街の片隅に、メイドが営む私設図書館がありました。そこには書架を守る司書メイドがいます。

 ほんわりおっとりした司書メイド・ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。

 司書メイドの好感度を上げようと、お気に入りの1冊を持って、やって来るメイドもいますし、ミソノのお気に入りを知りたくてやって来るメイドもいます。

 今日は、ミソノが本を片手にメイドに近づいていきますよ。

ミソノ

ねえねえサヤちゃん、これ、読んだことあるかしら。こんな感じの青春マンガなんだけど。

はかまにリボンの女学生さんたちの物語なのよ。

『幾百星霜』(雁須磨子/太田出版)
サヤ

わぁ……頭に大きなリボン。めがねもまんまるくて……大正時代のような雰囲気ですね。


ミソノ

そうなのそうなの。男装の麗人も出てきて、なかなかにドラマチックなのよ。

時代は今よりもちょっと昔の頃。のっぽののんびりおっとりお嬢さんと、メガネをかけた、はきはきキッパリしていて、小さくてもエネルギーあふれるお嬢さん。そんな仲良しふたりを中心に、お話は進みます。


サヤ

「のっぽなお嬢さん」と「小さなお嬢さん」ですか! 連続テレビ小説を思い出しました(笑)。


ミソノ

あら、そういえば……。

でも、内容は全く違くて、お話の核は、ずはり恋心! こののんびりおっとりお嬢さんが、いいなずけから破談を切りだされた……という出だしのエピソードからして、もう波乱万丈。


サヤ

あー、人間関係が絡み合う感じですか?


ミソノ

うーん、そう言えなくもないですが、結論を出すとしたら「人間関係は絡んでいるけれど、こじれてはいない」ですね!

実はいいなずけくんにはお姉さんがいるのですが、これがまた男装してカフェで働いちゃう個性派。ほかにもとてつもなく男臭い先輩など、キャラの立った彼らとのやりとりは、時々、突拍子のない方向に転がることもあるんです。でも、なんだかその、ちょっとした会話が楽しくて! 時には大事件も起きるのですが、雁須磨子さんのざっくりしたペンタッチのおかげか、何だか”ほんわり”してしまいます。

女学生のでこぼこコンビふたりが、笑ったり泣いたりしながら大正ロマン生活をつつがなく送るのを見ていると、お着物に日傘をさしてお出かけしたくなりますよ。


サヤ

爽やか青春物語なんですか?


ミソノ

いえいえ、あくまでドラマチック。でも少女たちの無垢があれば、空気が穏やかな物語へと、変わっていきそうです。ほのぼの青春、なかなか良いですよ?


ミソノの好感度パラメーター

本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?

エリス:12% レイラ:21% サヤ:31%


本日のメイド

ミソノ ミソノ:いつもニコニコ、図書館を影から支える司書メイド。好きなジャンル:絵本、児童書、旅行記、本、紙、図書館
サヤ サヤ:三度のご飯より小説が好きな新米メイド。司書見習いとして、本棚整理などミソノの仕事をよく手伝っている。好きなジャンル:近現代文学、少女漫画

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