本大好き司書メイドの好感度を上げ、年に一度のデート権を得るべく繰り広げられるメイドたちのラブアタック。23回目は、ツンデレメイド・レイラがこの季節にぴったりな本をご紹介しますよ。
すっかり秋らしくなったこの街の片隅に、メイドが営む私設図書館がありました。そこには書架を守る司書メイドがいます。
ほんわりおっとりした司書メイド・ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。そんな司書メイドの好感度を上げようと、今日もお気に入りの1冊を持って、書架にメイドがやってきます。
ついこの間まで蒸し暑い日が続いていますが、最近は随分と涼しくなって、秋の訪れを感じますね。
そうですねぇ。読書の秋ですし、何かオススメの本はありますか?
はい! 今回わたくしがオススメするのはこちら、『グリム家の食卓 手作りのオリジナルレシピ210』です。
この本なら読書の秋だけでなく、食欲の秋も満たしてくれること請け合いですよ。
グリム家、というのはあのグリム童話で有名なグリム兄弟のお家のレシピなのでしょうか?
そうです。ミソノさんはご存知だと思いますが、「グリム童話」は原題を「子供たちと家庭の童話」と言いまして、兄のヤーコブと弟のヴィルヘルムがドイツの各地から収集した昔話をまとめた童話集なんです。
確か、去年の2012年が初版本の出版200周年という事で、グリム童話特集をしている本屋さんや図書館がありましたね。
そうでしたね。その時に見つけたのがこの本で、「おいしいおかゆ」や「ヘンゼルとグレーテル」など美味しそうな食べ物が登場するお話をグリム兄弟に聞かせ、後に弟のヴィルヘルムの奥さんになったドロテーアさんが個人的にノートに書き溜めていたお料理のレシピ集なんです。
まぁ! 「個人的に」なんて、なんだか秘密のノートみたいでわくわくしますね。
このレシピ集が書籍化されたのは20世紀になってからなので、もちろんレシピ本として書かれたものではありません。
もともとはドロテーアさんが自分で作るために覚え書きとして書いた、メモみたいなものだったということでしょうか。
ですです。料理名のところに、いつどこで食べて美味しいと思ったのか、誰から聞いたのかなどのメモが残っているんです。
まぁ、本当ですね。あら、レモンクリームや塩きゅうりなど同じお料理のレシピが何度か載っていますね。
そうなんです。
こっちのレシピは家の料理女から、こっちは○○嬢で、これは○○婦人からという風に、同じ料理でもちょっとずつ違うレシピが載っていて、ドロテーアさんの食に対する探究心が垣間見れます。
どれも美味しそうですねぇ。あ、この花環ケーキって名前が可愛い!
うふふ、実はわたくしもこの花環ケーキが気になったので実際に作って見ました!
わぁー!
思っていたより素朴でシンプルな見た目ですが、とっても美味しく出来ました!
もふっとしていて、メロンパンの甘いところだけで出来ているみたいな味がしますね! ふんわりケーキというより、しっかりした噛みごたえで、質実剛健な黒い森のお菓子のイメージにぴったりです。
他にもプレッツェルとかミルク団子入りスープとか、挑戦したいレシピがあるので今度作ってみますね。
本への愛情、オススメの仕方が上手だとミソノの好感度アップ! それぞれミソノの心を占めている割合は……?
エリス:12% レイラ:28% サヤ:21%
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