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» 2013年06月11日 16時15分 UPDATE

Kobo、aura HDのデザインと海外展開について語る

発売から短期間でKoboのハードウェア販売の25%以上を占めるまでになった「kobo aura HD」。Koboの担当者がそのデザイン性や、同社の海外展開について語った。

[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 kobo aura HDはトロント拠点のKoboが製造した最新の電子書籍リーダーだ。確実に業界標準といえる6インチ標準デバイスのトレンドを踏襲している。aura HDは短期間で同社のハードウェア販売の25%以上を占め、海外市場でも入手できるようになるので、より売り上げを伸ばすことだろう。

 Koboのハードウェアデバイスライン全体を統括するプロジェクトマネジャー、サミア―・ハサン氏は、Koboがaura HDに採用した、標準からは大きく外れるデザインについてまくし立てた。同氏によると「kobo gloをペーパーバック小説に例えると、auraはハードカバーにより近い。顧客はこの大きめのディスプレイによって製品を認知しているようで、プレミアム価格にもかかわらず、非常によく売れています」という。

 aura HDのユニークな要素の1つはケースの背面だ。Koboの初期の電子書籍リーダーは社内でデザインされていたが、現在はデザインを米国企業が請け負っている。aura HDはキルト状の背面を持つ前世代のハードウェアとはまったく似ていない。ハサン氏は「aura HDに施したデザインは本のページを模しており、ページ送りの様子を見ると、紙に非常に近いです」という。

 Koboは海外展開の積極的戦略によりメディアの注目を常に集めている。Koboの最高コンテンツ責任者のマイケル・タンブリン氏は自社戦略について次のように説明する。「通常、新市場に参入する際は、その国で電子書籍を販売するその市場の出版社、中小出版社と大手出版社から始めます。それから本の権利について最低でも20年の経験のある重要な業界人にコンタクトし、すでに確立された利用可能な人脈ベースを獲得します。われわれが求めるどの言語であれ電子書籍を提供する出版社の準備が完了すれば、本の購入者がいる場所へ赴きます。われわれのハードウェアを電子製品の店で提供することに意味はありません。顧客ベースは本の購入者だからです。3台の電子書籍リーダーを1人の技術オタクに販売するよりも、1台の電子書籍リーダーを1人の書籍愛好者に販売したいです。Koboが通常、書店と提携するのはそのためで、電子書籍リーダーを実際の本の脇に並べます」。

 5年ほど前にIndigoの一部だった電子書籍エコシステム「Shortcovers」。これは電子書籍販売を開始する書店チェーンに有望な入口を提供するために準備されたものだったが、同社はKoboへと生まれ変わり、Indigoと幾つかのパートナー企業から数百万ドルの投資を受けている。そして2011年、Koboは楽天に買収された。

 楽天はKoboの経営にどれほど関与しているのだろうか。マイケル氏は「楽天による買収に意味がある大きな理由はKoboと楽天のビジョンに整合性があるからです。Koboは楽天の支配を受けておらず、自律的経営が許されています。それによる恩恵の1つはわれわれの急速な成長を可能にする技術の共有です。楽天はサーチ、さまざまなデータベースなどKoboのより効率的経営に寄与する機能に数百万ドルの投資を行いました」と説明する。Koboはそれ以来、トロント本社を拡張し、現在500人近くの従業員を抱える。

 Koboが次の市場拡大対象として大きな興味を抱く幾つかの大市場が存在するが、多くの困難が存在する。インドは同社が参入しようとしている一大市場だが、出版市場はいまだに電子書籍を取り込むに至っていない。これによりKoboは電子書籍のメリットについて出版コミュニティーを教育し、同様の市場が電子書籍を取り込んだことでいかに繁栄に至ったか自社の数字と統計を利用するように迫られている。インドと中国のように市場が大きければ大きいほど、参入するにも時間が掛かる。

 Koboは確かに300万冊以上のタイトル、数千冊ものグラフィックノベル、コミックブックと漫画をベースに一定の地位を持つ電子書籍エコシステムを獲得した。明らかに次のステップは電子雑誌と、子ども向けの本だ。多くの人は同社の第2世代のKobo ARC(編注:日本では未発売)を利用しているが、より多くの人がiOS、Blackberry、Android向けのKoboアプリを利用している。これにより同社はフルカラーディスプレイを利用する一定のユーザーベースを獲得しており、従って電子雑誌の展望は非常に有望だ。これはKobo向けの新規市場で、業界の新規領域と交渉する際は挑戦となるが、夏までにKoboのブックストアに電子雑誌の新規セクションが出現すると期待してよいだろう。

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