出版社、紙と電子の間の壁を突破

Random House Canadaはオンラインマガジンと電子書籍プラットフォームを立ち上げた。作品を販売し作家を売り込むだけでなく、読者と情報をつなぎ、継続してその関係を維持するのに寄与していけるだろうか。

» 2012年09月13日 12時30分 公開
[Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog]
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 大手出版社の1部門であるRandom House Canadaは出版社に期待される役割と現在の電子出版の人気を分かつ壁をあいまいにするオンラインマガジンと電子書籍プラットフォームを立ち上げた。


 19世紀のエッセイストにちなんで名付けられた、『Hazlitt』は主に短編を特徴とするオンラインマガジン。電子書籍プラットフォームの「Hazlitt Originals」は、プリントメディアを主な事業領域としてきたRandom Houseには似つかわしくない、デジタルメディアでのみ出版可能なコンテンツに光を当てようとしている。

 「何が起ころうとしているのか誰にも予測はできませんが、願わくば素晴らしい作家が素晴らしい作品を発表する場を提供したい」とHazlittの編集長、クリストファー・フレイ氏はThe Starのトニー・ウォン氏のインタビューに答えて語った。「有名作家であれ新人作家であれ作家を中心に据えたい」。

 より多くの雑誌と新聞が読者を獲得し印刷および配送コストを節約するために電子出版へ進出するにつれ、長編ジャーナリズム領域も電子化に向けて走りはじめおり、紙の制約に縛られることなく、より深みのあるコンテンツが入手可能となっている。加えて、Random House CanadaのWebサイトのようなオンラインプラットフォームは、作品を販売し作家を売り込むだけでなく、読者と情報をつなぎ、継続してその関係を維持するのに寄与している。

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