全国の書店員が今一番売りたい本を選ぶ「本屋大賞」。今年の大賞を受賞したのは辞書編集部を舞台にした三浦しをんの『舟を編む』。
本を熟知する書店員がその目利きを発揮する場として、また、作品の売れ行きにも大きな意味を持つ「本屋大賞」。第9回目となる2012年本屋大賞の大賞受賞作が4月10日、明治記念館で発表された。
栄えある大賞に輝いたのは、『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞を受賞し、『風が強く吹いている』などの作品でも知られる三浦しをん氏の『舟を編む』(光文社)。辞書編纂を手掛ける辞書編集部という場の雰囲気や、編纂という仕事、そしてそこで働く編集者のさまざまな葛藤を描いた同作品が、2位以下を大きく引き離して大賞を受賞した。特別企画投票「翻訳小説部門」の1位にはフェルディナント・フォン・シ−ラッハさん著、酒寄進一さん訳の『犯罪』(東京創元社)が選出されている。
順位 | 書籍名/作家 | 得点 |
---|---|---|
大賞 | 舟を編む(三浦しをん:光文社) | 510.0点 |
2位 | ジェノサイド(高野和明:角川書店) | 355.5点 |
3位 | ピエタ(大島真寿美:ポプラ社) | 324.0点 |
4位 | くちびるに歌を(中田永一:小学館) | 265.0点 |
5位 | 人質の朗読会(小川洋子:中央公論新社) | 213.0点 |
6位 | ユリゴコロ(沼田まほかる:双葉社) | 208.0点 |
7位 | 誰かが足りない(宮下奈都:双葉社) | 173.5点 |
8位 | ビブリア古書堂の事件手帖 ―栞子さんと奇妙な客人たち (三上延:アスキー・メディアワークス) |
153.0点 |
9位 | 偉大なる、しゅららぼん(万城目学:集英社) | 137.5点 |
10位 | プリズム(百田尚樹:幻冬舎) | 72.0点 |
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