連載
» 2011年12月03日 19時30分 UPDATE

出版業界ニュースフラッシュ 2011年12月第1週

出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。今回は出版業界各社の決算内容を中心にお届け。果たして今日、本は売れているのでしょうか?

[新文化通信社]
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 出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。こうしたトピックの中に今後のヒントが隠されているかも?

【出版科研の書籍・雑誌販売額調査】10月期は前年同月比2.3%減、年間販売金額は1兆8050億円の見通し

 全国出版協会・出版科学研究所が行っている書籍・雑誌販売額調査によると、2011年10月期の書籍・雑誌推定販売金額(本体価格ベース)は、前年同月比2.3%減の1530億4400万円。「書籍」は同1.4%増の674億6700万円、「雑誌」は同5%減の855億7800万円となった。書籍は、『人生がときめく片づけの魔法』『謎解きはディナーのあとで』などのロングヒット作が貢献して、3カ月連続のプラスとなっている。

 1〜10月期までの書籍・雑誌の累計販売金額は同3.7%減となり、年間の販売金額の伸び率もこの水準で落ち着くとみられる。今年は昨年比約700億円減の1兆8050億円になる見通し。雑誌は9860億円前後となる見込みで、1兆円割れは確実だ。

日販中間決算、減収大幅増益

 日本出版販売(日販)は12月1日、第64期(平成23年4月1日〜同9月30日)の中間決算を発表。売上高2863億9300万円(前期比3.1%減)、営業利益72億0800万円(同2.5%減)、経常利益20億3500万円(同12.9%減)、中間純利益11億4800万円(同67.1%増)。最終利益は前年、会計制度の変更に伴う過年度分の資産除去債務を計上していた反動で大幅伸長した。

 子会社17社を加えた連結の売上高は3468億9400万円(同3.1%減)。

トーハン中間決算、3年ぶりの減収減益

 トーハンは11月29日、第65期(平成23年4月1日〜同9月30日)中間決算を発表。単体の売上高は2385億8600万円(前年比4.1%減)、営業利益25億1000万円(同26.5%減)、経常利益15億7300万円(同12.2%減)、中間純利益12億2400万円(同3.5%減)。「書籍」は同1.0%減でほぼ横ばいだったが、「雑誌」が同6.2%減と落込んだ。東日本大震災による送品・販売の減収分は21億円とみている。

 連結売上高は2439億4300万円(同3.7%減)。単体同様、減収減益となった。

紀伊國屋書店、減収増益の決算

 紀伊國屋書店は11月30日、株主総会および取締役会を行い、第117期(平成22年9月1日〜同23年8月31日)決算と役員人事を発表した。売上高1098億693万円(前年比2.8%減)、営業利益8億6592万円(同3.3%減)、経常利益4億3006万円(同22.3%増)、当期純利益3億2914万円(同64.5%増)。

 役員人事は営業総本部の筒井秀行部長とパシフィック・エイシアン地区総支配人兼シンガポールエリア支配人の十河宏氏が取締役に新任。小屋英史専務と吉沢泰樹取締役が退任した。

三洋堂書店、第2四半期決算は増収増益

 三洋堂書店の2012年3月期中間業績は売上高が前期比1.2%増の136億1000万円。雑貨や中古本などを導入するブックバラエティストア化の推進により、売り上げと粗利率が高まった。

 売り上げ増加に伴い、売上総利益が同3.0%増の42億円。全社的な節電などで販管費を圧縮、営業利益は4億6700万円(前期比179.8%増)と大幅に増加。経常利益は4億6100万円(同232.2%増)、四半期純利益は2億2900万円となった。

 部門別では「書店」と「セルAV」が前年を下回り、「文具」が前年比9.2%増、シェアは低いが、「古本」が78.8%増と改装効果で売り上げを伸ばした。

国立国会図書館、「文化財レスキュー事業」を本格始動

 国会図書館は、東日本大震災で全壊した岩手県野田村立図書館の復旧支援を2012年3月まで集中的に行う。野田図書館は、所蔵資料のすべてが津波被害を受けた。かろうじて津波に流されなかった郷土資料を国会図書館に運び、同館資料保存課で修復する。

 今回の措置は岩手県立図書館からの依頼を受けたもの。同館では、今後も自治体や被災図書館から同様の要請があれば応じるという。

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