シニア層での利用高まる「オーディオブック」

「60歳以上のオーディオブックの利用者が前年と比べて2倍に増加」「60歳以上に人気のジャンルは1位が経営書をはじめとするビジネス書」――オトバンクの調査で、シニア層でオーディオブックが浸透しつつあることが分かった。

» 2011年09月27日 15時33分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 「60歳以上のオーディオブックの利用者が前年と比べて2倍に増加」「60歳以上に人気のジャンルは1位が経営書をはじめとするビジネス書」――60歳以上のシニアのオーディオブック利用について、オトバンクが独自に行った調査からこうした傾向が明らかになった。

 オーディオブックとは、書籍を声優が読み上げた「耳で聴く本」。オトバンクは、オーディオブック配信サービス「FeBe」の運営や、「朗読少女」「朗読執事」といったアプリも手掛けている。

 同社によると、FeBeで60歳以上の会員数がこの1年で2倍になったという。シニア層の利用者が拡大している背景として、「シニアの社会活動への参加が活発になり、情報収集への意欲が高まったこと」「コンピュータの利用に抵抗のない層がシニアに移行したため、目に負担のかからないオーディオブックが注目されるようになったこと」の2点を挙げている。

 そうしたシニア層に人気のオーディオブックについて、FeBeでのジャンル別ダウンロードランキングを見てみると、1位は「ビジネス・自己啓発書」、「文芸」「語学」「教養」「実用」がそれに続いている。他世代との比較では、歴史小説や文学作品を中心とした文芸のジャンルに人気が集まっているという。

 なお、作品別に見ると、1位は「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」だった。


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