若い人ほど紙が好き――電子書籍に対する利用調査結果

BookLiveが、過日開催された東京国際ブックフェア来場者に対して行ったアンケートの結果がまとまった。“本好き”は電子書籍に対してどのような意識を持っているのか。

» 2013年08月14日 19時30分 公開
[ITmedia]

 BookLiveは8月14日、「電子書籍の利用に関する意識調査」の結果を発表した。

 同調査は、同社が7月3日〜6日に開催された東京国際ブックフェアの来場者826人を対象に実施したもの。調査結果によると、電子書籍の購入経験者は全体の31.6%。電子書籍を購入しない理由は、「紙の本で読む方が好き」(51.6%)が最多で、「対応端末を持っていない」(29.4%)、「使い方が分かりにくい」(20.5%)と続く。興味深いのは、電子書籍を購入しない理由として挙がった「紙の本で読む方が好き」は、20代が69.9%と最も高く、70代以上は半数を切る結果だった。

利用したことがない理由(全体)
利用したことがない理由(年代別)

 電子書籍に求めるものについては、「価格の安さ」(52.5%)、「タイトル数の増加」(45.9%)、「読みやすさ」(36.4%)といった回答が多くを占めたが、これを電子書籍の購入経験者に限ると、「タイトル数の増加」(70.4%)が最多となり、実際の利用者にとっては価格よりもラインアップが切実な課題となっていることをうかがわせる結果となった。

電子書籍に求めるもの(利用者、未利用者別)
電子書籍に求めるもの(年代別)

 一方、電子書籍の購入経験者に電子書店を選ぶ決め手となったポイントを尋ねた設問では「欲しい本があった」が52.3%で最も多く、「価格が安い」(33.1%)がこれに続いた。年代別では、20代〜50代で「欲しい本があった」が1位だが、60〜70代では「価格が安い」が最多で、情報機器に対する抵抗感が強い層ほど、“安さ”という分りやすいメリットがないと電子書籍の利用に至らないことを示唆しているという。

電子書店選択理由(全体)
電子書店選択理由(年代別)

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