Barnes & Noble、NOOKタブレットの内製を中止へ

米大手書店Barnes & Nobleが、NOOK部門の赤字削減のため、AppleとSamsungが支配するタブレット市場から事実上撤退する。電子書籍コンテンツと電子書籍リーダーの販売は継続する。

» 2013年06月26日 12時37分 公開
[ITmedia]

 米大手書店Barnes & Nobleは6月25日(現地時間)、NOOKブランドのタブレットの内製を終了し、サードパーティーの端末メーカーと提携すると発表した。提携先はまだ決まっていない。電子書籍およびタブレットを扱うNOOK部門の赤字削減が目的。

 ハードウェア事業からの完全撤退ではなく、電子書籍リーダーは引き続き販売していく。

 nook 左から、電子書籍リーダーの「NOOK Simple Touch」「同左(GlowLight付き)」、タブレットの「NOOK HD」「NOOK HD+」

 Barnes & Nobleが同日発表した第4四半期(2〜4月)の決算は、売上高が前年同期比7.4%減の13億ドル、純損失は1億1860万ドルと、前年同期の5690万ドルから拡大しだ。NOOK部門のEBITDA(利子、税金、減価償却費控除前損益)の1億7700万ドルの赤字が響いた。

 米調査会社Gartnerは、2013年の世界におけるタブレットの出荷台数は前年比68%増の2030万台になるとみており、タブレット市場自体は急拡大している。だが、メーカー別では米Appleと韓国Samsung Electronicsが合わせてシェアの過半を占める状態で、米Amazon.comなどの他社は苦戦している。

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