GALAPAGOS STOREがEPUB 3に対応——「速く」「読みやすく」「正しく」表示

シャープのGALAPAGOS STOREがEPUB 3のサポートを発表。XMDFの開発で培ってきた技術を活用し、ファイルを「速く」「読みやすく」扱い、かつ「正しく」表示する。

» 2013年02月22日 11時00分 公開
[渡辺まりか,ITmedia]

 シャープは2月22日、運営する電子書店「GALAPAGOS STORE」でEPUB 3形式のコンテンツ提供を開始した。同日から集英社、小学館の作品などで順次EPUB 3形式での配信が始まっている。

 GALAPAGOS STOREではこれまで、「XMDF」「.book」「EPUB(Open Manga Format)」形式のコンテンツを取り扱ってきたが、業界標準の地位を確立しつつある電子書籍フォーマットであるEPUB 3をサポートしたことで、より多くの出版社からコンテンツの提供を受ける素地を整えた。なお、これまでXMDFなどで提供されていたものがEPUB 3に置き換わるわけではない。

 EPUB 3のサポートに当たっては、同社がXMDFの開発で培ってきた技術を活用。コンテンツデータを複数のブロックに構造化し、画面表示に必要なブロックのみ処理することで表示の高速化を図る「ブロック分割化」技術や、外字を画像として自動作成することで端末に依存しない表示を可能にする技術などをビューワに実装、また、出版社ごとに微妙に異なるEPUB 3の記述により表示揺れが起こらないよう配信フォーマット変換ツールを整備、どの閲覧環境でも日本語のEPUB電子書籍を「速く」「読みやすく」「正しく」表示できるようにすることで、出版社とエンドユーザー双方に快適なサービスを提供していく考えだ。

シャープの電子書籍技術のポイント

 これに伴い、事業者向けに提供している電子書籍配信ソリューション「book-in-the-box」もEPUB 3に対応。また、これまで同ソリューションではエンドユーザーの閲覧環境がAndroidアプリのみ提供されていたが、ここにiOS版も追加され、ソリューションとしての利便性を高めている。

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