出版業界で起こった出来事をまとめてお届けする週刊連載。先週は日販が書店の電子マネー決済サービスを開始することが発表されました。そのほかのニュースダイジェストと合わせてどうぞ。
日販は、1台の端末で複数の電子マネーを決済できるサービスを、11月から全国の書店でスタートする。
NECが開発した端末「マルチサービスターミナル」を利用。日販と三井住友カードが加盟契約を結んでいることから、書店は個々の電子マネー事業者と契約する手間が掛からない。書店が負担する費用は端末代と月次サービス利用料。2015年度までに300台の導入を目指すという。
利用できる電子マネーは、Suica(PASMO、はやかけんの相互利用含む)、楽天Edy、WAON、iDなど。
9月14日から28日までプレ配信を行っていた講談社文庫電子版の売り上げが、本格始動後も急増を続けている。9月29日以降は、週末ごとに単日での過去最高売り上げを更新。詳細な数字は非公表だが、ビットウェイでの売り上げは、9月が前月比20%増、10月は8月比100%増のペースで推移しているという。
講談社文庫の電子版は、10月12日から本格的な定期配信がスタートしており、これまでに180点をリリースしている。
10月12日、東京・中央区のホテルモントレ銀座で実業之日本社文庫創刊2周年記念パーティーを行い、書店関係者約60人が出席した。
今月発行分の10点で合計100点に到達した。リブロ池袋本店の菊池壮一店長は「わずか2年間でこんなに伸びた小説文庫はない。みんなで育てていこう」と呼びかけた。
その後、今月に『主よ、永遠の休息を』を出版したばかりの作家・誉田哲也氏が特別ゲストとして登場。サイン会も行われた。同書は初版25万部で発売すぐに5万部増刷されている。
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