電書協、「EPUB 3 制作ガイド」を公開

電書協は、シンプルな体裁の書籍をリフロー型のEPUB電子書籍として記述するための指針まとめた「電書協EPUB 3制作ガイド ver.1.0」を公開した。

» 2012年09月11日 12時00分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日本電子書籍出版社協会(電書協)は9月11日、一般書のEPUB 3を制作する際のガイド「電書協EPUB 3制作ガイド ver.1.0」を公開した。

 同ガイドは、組み方向の混在や段組などのないシンプルな体裁の書籍を、リフロー型のEPUB電子書籍として記述するための指針をまとめたもの。世界標準の電子書籍フォーマットとして日本での実用化も進んでいるEPUBだが、ビューワ(またはリーディングシステム)側の解釈がまちまちで、意図した組版表現の再現を出版社などコンテンツプロバイダー側が担保できないため、その制作指針を電書協の加盟社に向けてまとめた。

 リーディングシステムにはIDPFが提供しているReadiumの挙動を参考に、EPUB 3で利用可能とされている機能からさらに絞り込んだ一部の機能のみの利用を想定したものとなっており、画像配置などは最低限の画像配置のみを想定、画像の周囲をテキストが回り込むようなデザイン、凝った見出しのレイアウト、および固定型のレイアウトなどは今回の版では見送られた。また、SVGの利用も見合わせている。

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