DNPとアドビ、「Digital Publishing Suite」の利用包括契約を締結

DNPは、「Adobe Digital Publishing Suite」(ADPS)の利用包括契約をアドビと締結した。ADPSはInDesignのDTPデータから電子書籍を制作できるが、配信には出版社とアドビの個別契約が必要だった。

» 2012年01月18日 17時22分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 大日本印刷(DNP)は1月18日、アドビシステムズと「Adobe Digital Publishing Suite」の利用に関する包括契約を締結したことを発表した。

 Adobe Digital Publishing Suite(ADPS)は、電子雑誌や電子カタログなどの制作・配信を行うソフトウェア。ADPSはInDesign CS5/CS5.5で作成したDTPデータから電子雑誌や電子カタログを直接制作できるが、それを配信するには出版社とアドビとの個別契約が必要だった。

 今回の包括契約によりDNPは、ADPSを利用した電子雑誌や電子カタログの印刷版と電子版の同時進行や、音声・動画などリッチコンテンツの組み込みといったサービスをまとめて提供できるようになる。

 また、アドビのサーバーを利用したスマートフォン向けコンテンツの配信と決済機能の提供、顧客が希望するオリジナル書棚や書棚のカスタマイズ機能の追加、電子書籍や電子カタログのダウンロード数、記事単位での閲覧状況、滞在時間といった効果測定などの提供も行う。さらに法人向けでは、マニュアルなど業務ツールのリッチ化や、社員IDによってマニュアルの閲覧権限を限定するといった運用も可能になる。

 DNPでは、ADPSを利用するサービスを出版社やカタログを発行するメーカーなどに積極的に販売し、2014年度までに10億円の売り上げを目指す。

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