ソニー「PRS-T1」の実機操作レビュー(1/3 ページ)

ソニーの最新電子書籍リーダー「PRS-T1」。一足先に海外で発売された同端末のレビューをお届けしよう。

» 2011年10月17日 13時00分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 Good e−Readerレビューへようこそ。今回は、カナダで発売されたばかりの真新しいソニー製電子書籍リーダー「PRS-T1」を取り上げる。PRS-T1はこれまでで最も成功している電子書籍リーダーの1つである同社の「PRS-650」に匹敵するだろうか。

編注:PRS-T1は国内でも発売予定ですが、本稿で紹介している機能の一部は国内向けのPRS-T1では提供されない可能性があります。その点ご承知ください。

ハードウェア

 PRS-T1はE InkのPearl Multi-Touchディスプレイを備えており、解像度は600 x 800ピクセル。Kobo Touchなどでも採用されている赤外線タッチスクリーン技術を採用したことで、ピンポイントで操作できる。この技術はベゼルに組み込まれた赤外線ビームを利用しているが、この種のデバイスは一般的に小さく軽量なものにできる。ディスプレイはE Inkベースの電子書籍リーダーとしては一般的な16階調グレイスケールだ。

 PRS-T1はPRS-650の第2世代といえ、形状や機能面で類似点が多い。PRS-650よりも縦幅は長いが、全体的には小ぶりで、持ち運びを容易にしている。バックポケットにも簡単に収まるし、PRS-650より30%軽量なので、長時間片手で持っていることも苦ではない。

 本体底面にはmicroUSBポートを備え、PC経由で充電できる。このポートは、画像や音声、電子書籍を手動でPCから本体に転送する際にも利用する。また、フリーズしたり反応しなくなったときのために、本体にはハードリセットボタンも用意されている。電源ボタンはPRS-650のスライド式からシンプルなボタンに変更されており、このほかに、オーディオブックや音楽を聞くことができる3.5ミリのヘッドフォンジャックが存在する。

 ぱっと見て気付いたことの1つは、デバイス上に物理的なスライド式の音量調節がないことだ。音量調節はオーディオアプリ内でソフトウェア的に行う。PRS-T1にスピーカーは搭載されておらず、ヘッドフォンジャックを利用することでAACまたはMP3形式のオーディオファイルを扱える。

 本体前面には主に操作系の物理ボタンが5つ用意されている。左右のページ送りは物理ボタンでも用意されているが、物理ボタンでページを送るのが好みでないなら、付属するスタイラスかスワイプ、もしくはジェスチャーで代替することもできる。

 このほか、どこからでもメイン画面へ戻るホームボタン、そしてついにバックボタンが用意された。ソニーの電子書籍リーダーでバックボタンが搭載されたのはこれが初で、前モデルは全メニュー上でX印かクローズボタンを利用しており、ユーザーは小さなエリアを押す必要があったことを考えるとシンプルだが大幅にデバイスの使い勝手を改善している。5つの物理ボタンを締めくくるのは設定ボタンで、皮肉にもメインのホーム画面では機能しないが、ほとんどの場面で適切な機能をここから選択できる。

 内蔵メモリは2Gバイトで、足りなければmicroSDで拡張できる。このメモリスロットは本体背面に用意され、小さなプラスチックのフラップで覆われている。

 わたしはPRS-T1のデザインが本当に好きだ。携帯性が非常に高く、ピアノブラックフィニッシュは非常に見栄えが良い。PRS-T1とPRS-650を並べて比較してみたが、PRS-T1はほとんどすべての物理的側面でPRS-650を上回っている。

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