79ドルの第4世代Kindleレビュー(1/2 ページ)

Amazonが発表した第4世代のKindleを、Good e-Readerが辛口レビュー。さてその評価は?

» 2011年10月14日 16時13分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
Good E-Reader

 第4世代Kindleがリリースされた。Good e-Readerでは総合的なレビューをお届けしたい。新モデルはシンプルにKindleと名づけられ、前世代のKindleは現在「Kindle with Keyboard」と名づけられている。最も安価なKindleは前世代のKindleと比較してどうなっているのだろうか。

ハードウェア

 新Kindleは解像度が600 x 800ピクセルのE Ink Pearlディスプレイを搭載している。167 PPIで16段階グレースケールというのは、前世代のKindleと変わらない。内部メモリは2Gバイトだが、ユーザーが利用可能な領域はわずか1.25Gバイト。SDメモリーカードあるいはmicroSDメモリーカードスロットは非搭載なので拡張の余地はない。

 バッテリーの持続時間は約4週間とかなり素晴らしく、充電には4時間ほどしか掛からない。充電はmicroUSB経由で行う。電子書籍や画像などのユーザーコンテンツを本体に転送する際もmicroUSBポート経由で行うことになる。

 新Kindleはこれままで最も軽量で、第3世代モデルとは明らかに異なる。Amazonはこのモデルが前世代のモデルより30%軽量で、ポケットに収まるサイズだと主張している。これは、物理キーボードを止め、ソフトキーボードを採用したためだ。ただし、ソフトキーボードのキー配列は、標準のQWERTYキーボードではなく、ABC順のキーボードを採用しており、非常に入力しづらい。とはいえ、ほとんどの人はキーボードをそれほど利用しないだろうから、さほど問題にはならないだろう。

 オーディオ機能を非搭載としたことも軽量化に寄与している。新Kindleには3.5mmヘッドフォンジャックやビルトインスピーカーは用意されていない。よって、オーディオブックは利用できないということになる。

 物理キーボードもオーディオ機能もない新Kindleは、「NOOK Simple Touch」や「Kobo Touch」などの比較的最近登場した電子書籍リーダー端末と立ち位置としては同じだといえる。また、このモデルはタッチスクリーンではなく、代わりに5方向十字キーで操作することも覚えておきたい。

 新KindleはWi-Fiモデルのみで3Gモデルは存在しない。Amazonが提供する無料の3Gサービスがないのは大したことではなく、Whispernet機能がそれを帳消しにしてくれる。以前にKindleを利用したことがあれば、過去に購入した書籍を簡単にデバイスに同期できるし、もしiPadやPC向けのKindle経由で読書をしてユーザーが35ページまで読み進め、別のデバイスで同期を掛けると35ページから読書を再開できる。

 ハードウェアデザインは最小限で、ポートやボタンはほとんど存在しない。前面にホーム、バック、設定、キーボードボタンが存在し、ページ送りボタンはデバイスの左側と右側に配置されている。底面にはmicroUSBポートと電源ボタン。電源ボタンは従来のスライド式ではなく、シンプルなプッシュ式となった。なお、電源ボタンを押しても物理的にはシャットダウンされない。シャットダウンは設定メニューから行う必要がある。

 ハードウェア関して言えば、なめらかな質感で、バックポケットに収まる非常に軽量なKindleを所有するのは素晴らしいことだ。価格も適正で、広告付きのSpecial Offers版が79.99ドル、広告なしの通常版が109ドルとなっている。

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