普通じゃないっ! 戦闘人造人間・美少女の「恋」にクラクラする:電子コミック・プチレビュー
担当者が独断と偏見で好みの作品をとりあげる連載がスタート。第1回は『人造人間カティサーク』を紹介します。
数ある無料電子コミックの中から、担当者が独断と偏見で好みの作品をとりあげる「電子コミック・プチレビュー」、第1回は『人造人間カティサーク』を紹介します。
まずは、物語の設定から。主人公は戦闘人造人間の、カティサークです。『戦闘』……と名がつくからには、戦う相手がいるわけですが、それが月曜夜7時に、決まって街を襲ってくる巨大人造人間「ブラックマンデー」。つまり、カティサークはブラックマンデーから市民を守る、正義の味方というわけ。ここまでは、よくある話かもしれません。
ただ普通じゃない! ところとしては、カティサークが1.きゃしゃで可愛らしいロボットであること。2.主人公の少年に恋をしていること。そして、3.その「恋」を物理的なエネルギーに変えて戦うことです。その出力(パワー)は∞(無限大)というのですから、大したものです。
このマンガの特徴としては、とにかく切ない(!)シーンが随所にちりばめられていること。時折ピンチに陥りながら、逆転劇で敵を倒す、というバリバリの戦闘マンガでありながら、切ない恋愛マンガとしても読める……という、ちょっと変わった作品です。そもそもカティサークは、言葉がしゃべれないので、うまく想いを伝えられません。また、力が強すぎて上手に料理を作れなかったり、いろんな所にコンプレックスを持っています。それでも、愛する主人公の少年、そしてみんなを守るため、傷だらけになりながら戦い続けるのです。
個人的にお気に入りの場面は、2巻の誕生日のエピソード。今日もカティサークの熾烈な戦いが始まります。メディアの放送から流れるのは、「今日の誕生日」のコーナー。敵の人造人間の襲撃があるとあって、メディアも少し感傷的なコメントをします。
「今日誕生日を迎える皆様 おめでとうございます」
「今日 私たちは死ぬかもしれません」
「ですが最後の瞬間まで この世に生まれた喜びを胸に…」
「生まれてきた意味を考えてください」
戦うカティサーク。フラッシュバックする記憶。カティサークに話しかける友人の言葉。
「自分がなんのために存在するのか それがわかった日を誕生日となさい」
カティサークの戦闘はどうなるのか、また彼女の恋の行方はどうなるのか? 全4巻の『人造人間カティサーク』、現在ハートコミックスなどで基本無料にて読むことが可能です。
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