無料のWebコミック作品の中から、お勧めをテーマに沿ってご紹介。
――白玉の 歯にしみとほる秋の夜の 酒はしづかに 飲むべかりけり
8月24日は「愛酒の日」。酒を愛してやまず、数多くの酒歌を詠んだことで知られる若山牧水の誕生日を記念して制定されました。牧水は毎日一升の日本酒を飲んでいたそうです。
そこで今回は、日本酒はもちろん、ワインにビールにカクテルまで、いろんな酒と酒好きが登場するWebコミックを集めてみました。
最近話題の酒をテーマにした作品といえば、こちらの『ワカコ酒』は外せません。酒を飲んだ後に漏れる「ぷしゅー」という吐息が印象的ですね。2011年に連載をスタートし、1月にドラマ化、7月にはテレビアニメ化も果たしました。
主人公は26歳のOL・村崎ワカコ。若い女性というとバーに行ったり、友達とワイワイ飲むというイメージを持たれがちですが、彼女は違います。店に入るときは一人、そしてその店自慢のグルメに舌鼓を打ち、グラスを傾けるのです。その様子はまさに女性版『孤独のグルメ』。
ワカコが多少デフォルメされて描かれている分、料理の描写がよりリアルに映ります。読んでるだけでお腹が空いてくる、ある意味夜中に絶対読んではいけない作品です。
主人公は酒好きのOL・千世子が主人公。第1話でタイトルと同名のブログを開設し、以降はブログを読む感じで千世子の生活を垣間見ていくことになります。
「ワカコ酒」と同じようにOLが一人酒する作品ですが、好きな人の話が出てくるなど、ブログらしい部分もちらほら。
『オニデレ』『ひめはじめ』などの作者・クリスタルな洋介さんの作品。PR会社で働く水沢千里は仕事ができるクールなOL。大の酒好きなのですが、酔うと甘えん坊キャラに変貌(へんぼう)するため、会社の仲間との飲み会はなるべく避けている(参加してもソフトドリンクで我慢)という悲しいさだめを背負っています。
夫の壮良(そら)は主夫をしていて、酒を我慢して帰って来た千里に自慢のカクテルなどを振る舞うというのがお決まりの展開。
本作の魅力は、何といってもアルコールの入った状態の千里のかわいさ。普段とのギャップにやられる人続出間違いなしです。酒を飲んだ後に飛び出す「しふく(至福)ぅぅうう」な表情もたまりません。
こちらは打って変わって、「酒(主にカクテル)」「バトル展開」「ギャグ」が1つになった作品。comicoで毎週更新中で、現在100話近くまで公開されています。
主役は、酔うと二頭身に姿が変わるOL・織田今日子(通称、酔拳のオキョウ)。いきつけのバーや居酒屋に通っては面倒ごとを引き起こしますが、舌の良さには並外れたものがあり、それが物語にも大きく影響していきます。
序盤は主にギャグ展開ですが、織田今日子が通うカクテルバー「シューティング・スター」に酒造アカネリカーズの社長・霧島智秀が訪れたことで事態が一変、だんだんとシリアス展開に移行していきます(といっても、オキョウが関わるシーンは大抵ギャグになるのですが……)。
作中にはカクテルの豆知識も多数登場します。作品を読んで気になった人は、酒にまつわるトリビアを調べてみても面白いかもしれません。
大手酒造メーカー「菊正宗酒造」をPRするための作品ですが、日本酒の勉強になりそうなので紹介します。
同作では、日本酒好きのライターとカメラマンのカップルが菊正宗酒造の酒蔵を取材する様子を通して、「生もと」と呼ばれる酒造りの製法を学ぶことができます。
生もとは、現存する酒造りの製法としては最も古く、この製法で作った日本酒は雑味のない澄んだ味になります。その工程には結構な労力を必要とするため、明治時代に「山廃もと」「速醸もと」などの途中の過程を省略した手法も編み出されましたが、最近は、生もとの良さが見直されつつあるそうです。
『酩酊女子〜日本酒酩酊ガールズ〜』『白熱日本酒教室』などの書籍を出しているアザミユウコさんの作品。
25歳のプログラマー・花越路茜(はなこしじ あかね)を主人公にしたほろ酔いマンガで、実在する酒を題材に、その酒にあった飲み方や、おつまみを提案してくれます。第1話では「来福 純米酒 さくら」(日本酒)、第2話では「インドの青鬼」(ビール)、「讃岐くらうでぃ」(日本酒)を紹介しています。
転職のため、岡山から東京に出てきた20歳の女の子・天月みちる。東京駅でカバンを盗まれそうになったり、駅を寝過ごしたりしながら、女性専用のシェアハウスにたどりつくと、そこに待っていたのは美人な緑川姉妹と、酒好きな桐山直の3人。
入居当日の夜には、歓迎会という名の飲み会が開かれ、桐山ができ愛するエビスビールを飲むことに。ビールのおいしい注ぎ方など、ちょっとしたトリビアが登場しつつ、おいしそうな料理とビールの絵に食欲が刺激される作品です。
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