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» 2015年06月22日 12時00分 UPDATE

出版業界ニュースフラッシュ 2015年6月第3週

賛否両論の『絶歌』5万部増刷、来年からの東京国際ブックフェア開催時期の変更、「ジュニア版 クレヨンしんちゃん」刊行などが話題になりました。

[新文化通信社]
新文化通信社

『絶歌』(太田出版)、5万部増刷へ

 太田出版は、6月11日に初版10万部で刊行した神戸連続児童殺傷事件の加害男性「元少年A」の手記『絶歌』を5万部増刷する。取次搬入日は6月25日。同社は「書店からの注文がある限り、増刷は今後も検討していく」と話している。

TIBF、2016年は9月開催に

 東京国際ブックフェア(TIBF)の事務局を務めるリード エグジビション ジャパンは2016年、同フェアの開催を9月23日(金)から同25日(日)の3日間にすると発表した。書協や多くの出版社から「読書推進、読者謝恩の場としてもっと明確に位置付けてほしい」「一般読者の来場増加が見込める日曜日も含めた会期にしてほしい」という要望を受けて、水曜日から土曜日に行ってきた開催日程を変更する。

 また、標準タイプ(10平方メートル)の出展料金を45万円(税別)から40万円(同)に引き下げる。「電子出版EXPO」はTIBFに統合。同時開催してきた「キャラクター&ブランド ライセンス展」「クリエイターEXPO」をはじめとする6展示会はTIBFとは別に2016年6月29日(水)から7月1日(金)に行うことになった。

 なお、今年のTIBFは7月1日(水)から同4日(土)、東京・有明の東京ビッグサイトで行われる。

講談社、KADOKAWAにSSEを販売

 講談社と日本電気(NEC)が共同開発した原稿作成・編集ソフト「スマート・ソース・エディター」(SSE)をKADOKAWAが購入した。DTPソフトから書き出したデータでは、文庫・電子書籍化など2次利用の際、脱字や文字化けが少なからずあり、校正作業などが大きな負担になっていた。SSEはそうしたことなく、紙版、電子書籍、ウェブなどあらゆる形式への転換が誰でもスムーズにでき、校正・校閲が不要となる。講談社では2013年1月から導入して紙版や電子書籍など400点を製作している。

 また、講談社とNECはオリジナルの文字修飾、段落・見出し設定など、SSEデータの定義書を一般公開する。手間、コストが軽減されるSSE。出版社、印刷会社、書き手への販売促進を図り、安定した出版活動を促す。価格は何人が使うか、使用頻度を考慮して個別相談して決める。問い合わせはTEL03-5395-3420、講談社編集総務部まで。

日本図書普及、図書カード発行高583億円で4年ぶり増加

 平成26年度(2014年4月1日〜2015年3月31日)、図書カードの発行高は583億2600万円(前年比9.4%増)となり、回収高とともに4年ぶりに増加した。期中は昨年好評だった「柴犬カード」のほか、「進撃の巨人カード」を発行。職域での大口採用もあり、発行高が大幅に伸長した。回収高は518億1300万円(同1.2%増)。

 加盟店数は297店減少して6945店。加盟店のチェーンを含めた図書カード読取り機の導入店数も273店減少して9839店。その設置台数は226台減の1万2611台。同社では、2016年6月から次世代カード「図書カードNEXT」の運用を開始する予定。書店にある読取り機は今後、1年をかけて交換。新読取り機の設置は順次開始しているが、書店でのネット環境が条件になる。来年6月から旧カードの発行は停止する。

双葉社、「ジュニア版 クレヨンしんちゃん」刊行へ

 6月24日、小学生に向けて新書版「ジュニア版 クレヨンしんちゃん」シリーズの刊行を開始する。本体426円。「週刊アクション」(当時)で連載を始め、今年で25周年を迎える。

 連載開始当初は大人向けに刊行されてきたが、子どもにも絶大な人気がある。しかし、実際は映画やテレビでしか見たことがない子どもたちがほとんどで、本を読んだ経験がない子どもが多いことが同社の調査で明らかとなり、今回、ジュニア版を発売することになった。ルビを付けたジュニア版は1〜3巻を同時発売。初版は各8万部。7月以降は毎月1巻ずつ刊行していく。

 A5判のコミックス全50巻を再編集してシリーズ化していく。A5判コミックスは累計5600万部を発行。B6判や文庫版などで同2900万部、翻訳版は14カ国・地域で計3000万部を発行しているという。

未来屋書店、イベント「こびと探し」に3万人超

 未来屋書店は現在、全国240店舗で、店内イベント「こびと探し」を実施しており、開始から9日間で計3万1398人が参加した。

 同イベントは、「こびとづかん」シリーズを刊行するロクリン社が各書店の協力を得て行っているもの。店内の各所にラミネート加工した「こびと」を配置。一定条件以上のこびとを探し出せた参加者に景品を進呈している。

 未来屋書店は6月6日から21日まで開催。日の出店(東京・日の出町)では、児童書売場「みらいやのもり」を使って実施しており、これまでに316人が参加。吉田麻妃子店長は「店舗の大小を問わず、手間もかからずに実施できる」とそのメリットを指摘。また、「お子さんはすごく喜んで参加してくれている」という。

 ロクリン社は6月10日、シリーズの集大成となる「こびと大図鑑」(本体2100円)を発売。“新種”を含む250種類のこびとを掲載している。日の出店では入荷した4冊がすぐに完売したという。

店内の各所にこびとが隠れている(未来屋書店日の出店)新刊の『こびと大図鑑』 新刊の『こびと大図鑑』

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