「ロックの日」に読みたい“音楽系”Webコミック9選

個人サイトから出版社が運営するサイトまで、そのほとんどが無料で読むことができるWebコミック。星の数ほどある作品の中から、お勧めのものをテーマに沿ってご紹介。

» 2015年06月09日 13時00分 公開
[宮澤諒eBook USER]
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 6月9日は、ロ(6)ック(9)の語呂合わせで「ロックの日」。というわけで、この記事では「音楽」をテーマにしたお勧めのWebコミックをお届けしたい。

 音楽をテーマにした漫画といえば『けいおん!』『坂道のアポロン』『四月は君の嘘』などが記憶に新しいが、学生バンド、吹奏楽、DJ、アイドルなど、Web発の音楽漫画も多種多様。中には、単行本化や電子書籍化されている作品もあるので、気になった作品は手に取ってみてはいかがだろうか。

あじさいタウン(木村リノ)

『あじさいタウン』(出典:マンガごっちゃ)

 雨上市紫陽花町(あめあがりしあじさいちょう)で活動する4人組みバンド「あじさいタウン」。三浦リツオ(ボーカル/ギター)、歌島実々子(ベース)、多田タダシ(ドラム)と、宇宙人のヌーリプト・イポダミッソチ(ギター)という構成で、一見「SFものなのか?」と思わせつつも本気でバンド活動を描いている作品。

 マイクロマガジン社のWebコミックサイト「マンガごっちゃ」に掲載されており、第1話と第11話は閲覧可能。単行本は第1巻が発売されているが、。更新は2013年5月で止まっているため続刊は未定。

 なお、ホーム社のWebコミックサイト「画楽ノ森」では、『あじさいタウン セッションズ』のタイトルで5月27日に連載を開始している。著者名は紫村リノへと変更されている。

スライディングV(まつだひかり)

『スライディングV』(出典:ComicWalker)

 バンド活動と並行してイラストレーターとしても活動している、まつだひかりさんの作品。

 メインキャラクターは、楽器マニアで発明家でもある女子高生の葉加瀬響子(ハカセ)、天然少女のことね、そして顧問の田中先生の3人。4コマ漫画っぽい構成となっているが、1本ごとにタイトルがついているわけではなく、1話ごとに1つの物語として構成されている。ゆるーく読めて、まつださんの楽器愛が伝わってくる作品だ。

自主制作アニメ「女子高生○○を買いに行く!!」シリーズも話題となっている

ヒビキノBB(作画:まき☆すた ネーム:ミキモト)

『ヒビキノBB』(出典:ハニーカムベイビー)

 まき☆すたさん(作画)と、ミキモトさん(ネーム)の2人が運営するWebサイトで公開されている作品。

 中高一貫の男子高「響野(ひびきの)学園」の吹奏楽部員たちが繰り広げる青春ギャグ4コマ。クオリティの高い絵とギャグが絡み合い、シュールな空気を生み出している。ニコニコ動画ではキャラクター人気投票や、関連動画もアップされている。

バンギャルちゃんの挑戦(蟹めんま)

『バンギャルちゃんの挑戦』(出典:ComicWalker)

 バンギャルとは、熱心なビジュアル系バンドのファン(女性)のこと(バンギャとも言われる)。作者の蟹めんまさんは小学5年生からバンギャルを続けているという筋金入り。そんな蟹めんまさんが、他ジャンルの現場(ライブ)に潜入取材するというのがこの『バンギャルちゃんの挑戦』。

 ComicWalkerで読むことができ、K-POPのライブや、アイドルのライブに行った先で出会ったファンの実態を事細かにリポートしている。単行本は現在第3巻まで発売中。

とんかつDJアゲ太郎(原案:イーピャオ 作画:小山ゆうじろう)

『とんかつDJアゲ太郎』(出典:少年ジャンプ+)

 集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」の創刊時から連載されている作品で、とんかつ屋「しぶかつ」の跡取り息子である勝又揚太郎が、“とんかつ屋”と“DJ”の共通点を見出しながら「とんかつもフロアもアゲられる男」を目指して奮闘するという物語。単行本は第2巻まで発売中。

Private World(ザワ・フリークビート)

『Private World』Opening Upの一部(出典:Lostwomen)

 とあるアパートに引っ越してきた男・長野、そして隣の部屋に住むのは無愛想な女。二人の共通点、それは音楽を聞くのが大好きということ。

 最初こそ女の態度(爆音で音楽を聞いたり、寝相が悪く壁を蹴飛ばしたり)に嫌気がさしていた長野だが、音楽を通して少しずつ打ち解けていく。

 作中では実在するバンドの名前が多々登場し、それに併せる形で、そのバンドの音楽(Youtubeなど)を欄外に設置するという粋な計らいをしている。音楽を聞きながら読めば、より深く楽しむことができそうだ。音楽好き(レコード好き)にはたまらない作品となっている。

 作品は同人誌としてネット販売されているほか、作家が参加した際のコミティアブースでも購入できるそう。

猫音部(岡本ひろあき)

『猫音部』(出典:comico)

 ある日、軽音部は“猫”音部になった。私立猫山高校軽音部に迷い込んできた1匹の猫により、猫好き部員たちはメロメロに!

 真面目に音楽をやりたい主人公・三毛山環輝だったが、部員たちの策略によりその猫を飼わされることになり……。音楽×猫×ギャグの三連符が心地いい青春漫画がここにある。

 なお、6月8日で最終回(第30話)を迎えている。

シアロア(作画:田口囁一 脚本:春川三咲)

『シアロア』(出典:感傷ベクトルWebサイト)

 漫画家・田口囁一さんと、小説家・春川三咲さんによる作品。一番の特徴は、2人が「感傷ベクトル」というロックバンドで活動していること。

 『シアロア』は毎月1話ずつの読み切り作として配信された作品で、それぞれに向けた曲も作られている。全10話。豪華声優陣が参加して作られたピクチャードラマも公開されている。

ミリオンドール(藍)

『ミリオンドール』(出典:GANMA!)

 アイドルとアイドルオタクの二重構造で物語が紡がれていくという作品。アイドルにフォーカスした作品が多い中、彼女らを支えるドルオタ(アイドルオタク)も描くというのはちょっと珍しい。

 ソロで活動する「マリ子」と、彼女を応援する現場オタ(ライブに行くオタク)のリュウサン、博多の3人組ご当地アイドル「イトリオ」と、彼女らを応援する在宅オタ(ライブには行かずネットやCD、DVDの購入などで応援するオタク)のすう子のバトルを中心に物語が展開する。ドルオタ用語の説明もあったりして、アイドルをあまり知らない人でも楽しめる作品となっている。7月から始まるテレビアニメにも注目だ。

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