「eBookJapan」を徹底解剖する電子書店完全ガイド(3/4 ページ)

» 2015年05月29日 09時00分 公開
[鷹野 凌eBook USER]

買いやすさ

 続いて、買いやすさの検証です。

新規会員登録

 eBookJapanで[購入手続きへ進む][後で][レビューを書く]などのボタンを利用するには、会員登録を行いログインしておく必要があります。新規会員登録のプロセスは、デザインは変わりましたが、必須項目は変わっていません。[メールアドレス]とメールに送られてくる[認証番号]、[ニックネーム][パスワード][秘密の質問と答え][氏名][生年月日][性別][住所(都道府県)]と、相変わらずやや多めです。


会員登録はメールアドレスの登録から 会員登録はメールアドレスの登録から
この下に利用規約および個人情報取扱い同意書がある この下に利用規約および個人情報取扱い同意書がある

決済方法

 eBookJapanの決済方法は、クレジットカード(JCB・VISA・MasterCard・Amex・Dinersなど)、楽天銀行、電子マネー(楽天Edy/WebMoney/BitCash/JCB PREMO)、プロバイダー決済(BIGLOBE/@nifty/So-net/OCN)、キャリア決済(ドコモケータイ払い/auかんたん決済/ソフトバンクまとめて支払い決済)、キャンペーンで入手できるeBook図書券など、非常に幅広い支払い方法に対応しており、クレジットカードが持てない方(例えば子ども)などでも利用可能です(☆+0.5)。ちょコムeマネーが非対応になり、JCB PREMOが追加されたのが以前との違いです。また、海外からの購入にも対応しています。

購入プロセス

 ログイン時に[なりすまし防止]にチェックをしなければ、その後はパスワード入力せずに買い物できます。クレジットカードまたは楽天銀行をワンタッチ決済に設定した状態でログイン認証が済んだ状態であれば、「カゴに追加」→「カゴを見る」→「購入手続へ進む」→「オーダー内容確認」→購入完了画面の4ステップで購入できます。


カゴに追加 カゴに追加
「カゴを見る」でオーダー内容確認画面 「カゴを見る」でオーダー内容確認画面
ワンタッチ決済が登録されていれば、購入まではそれなりに容易 ワンタッチ決済が登録されていれば、購入まではそれなりに容易

その他

 全巻セットなどまとめ買いの場合、ポイントが多めに付く特典があります。ただ、以前と変わらず、セットの中に購入済みの本が一部含まれていても、セットの場合は再度購入できてしまいます(警告表示は出る)。他の電子書店ではまとめ買いでも購入済みの本はちゃんと除外して計算してくれることを思うと、ここが以前と同じ仕様のままなのは残念です(☆-0.5)。

 このほか、新刊予約、漫画誌の定期購読(自動配信)がごく一部のタイトルにしか対応していないのは前回調査時から変わっていません。デザインリニューアルの次は、こういった機能性が向上する改善を望みたいところです。


金額のところに「一部購入済み」と表示されるだけで、セット価格のまま購入できてしまう 金額のところに「一部購入済み」と表示されるだけで、セット価格のまま購入できてしまう
新刊予約対象作品は、本稿執筆時点で9点だった 新刊予約対象作品は、本稿執筆時点で9点だった

評点:☆3.0

保管しやすさ

 続いて、保管しやすさの検証です。

本棚機能

 良い意味でも悪い意味でもeBookJapanの特徴だった「トランクルーム」は、多くのタイトルが複数の端末で同時に読めるようになって「同時閲覧不可」の本が珍しくなったこと、購入した本は全てトランクルームに表示されるようになったこと、アップロードし忘れても別端末でダウンロード可能になったことで、いまでは他の電子書店のクラウドサービスとあまり変わらない使い勝手になっています。

 なお、5月8日に出た "Mac用「ebiBookReader」バージョンアップのお知らせ" には、夏ごろ提供予定の新機能として「ローカル本棚」と「トランクルーム」の統合が予告されています。ひとつの本棚ですべての書籍が表示されるとのことで、全デバイスに順次対応するそうです。これにより、「トランクルーム」という存在はユーザーにほとんど意識されることなく、自然に利用できるようになるでしょう。


Mac用「ebiBookReader」バージョンアップのお知らせだが、全デバイスに順次対応予定とのこと Mac用「ebiBookReader」バージョンアップのお知らせだが、全デバイスに順次対応予定とのこと
ブラウザ本棚の背表紙表示 ブラウザ本棚の背表紙表示

 本棚の背表紙表示は、いまだに他の電子書店が真似できないeBookJapanだけの特徴です(☆+0.5)。今年の初めに、5000冊の電子書籍を背表紙表示で並べた画像が話題になったのも、記憶に新しいところです。

 また、アプリで本をダウンロード開始した瞬間に読み始められるプログレッシブダウンロードを採用した「即読みダウンロード」は、他の電子書店でもまだ採用事例が少なく、とりわけ購入直後にダウンロード完了まで待たずに済むのはとても快適です(☆+0.5)。後述しますが、eBookJapanで配信されるマンガは他の電子書店より画質が良い分ファイルサイズも大きく、通常のダウンロードでは時間が掛かるため、この機能は大きなメリットになっています。

 ブラウザビューワではプログレッシブダウンロードが一般的ですが、逆にインターネット常時接続を要求される場合がほとんどなので、特にモバイルだと回線速度の問題で次のページがなかなか開けず、イライラさせられることも多いです。その点、eBookJapanの即読みダウンロードは、アプリとブラウザビューワ双方の良いところ取りしたものだといえます。


モバイルでも背表紙表示可能だ モバイルでも背表紙表示可能だ
右下の「読書しながらダウンロード」で即読みダウンロード 右下の「読書しながらダウンロード」で即読みダウンロード
通常のダウンロードは完了するまで読み始めることができない 通常のダウンロードは完了するまで読み始めることができない

再ダウンロード

 購入したコンテンツは端末にダウンロードすれば、ネット接続がない状態でも閲覧可能です(ブラウザ楽読みを除く)。端末にダウンロードしたファイルには基本的にDRMが掛かっているので、バックアップコピーや移動はできません。ただ、端末の故障やアプリ削除などでダウンロードデータがなくなった場合でも、同じ会員IDであれば何度でも無料で再ダウンロード可能です。なお、筆者が確認した範囲では、諸事情で販売が停止されたコンテンツも、購入済みユーザーであれば何度でも再ダウンロード可能でした。

評点:☆4.0

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