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» 2015年05月01日 12時00分 UPDATE

ウサギに病院食にモンスター? 驚きと発見のグルメマンガ

[ぶくまる]
ぶくまる
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 食べ物を扱った、いわゆる「グルメマンガ」には多くの作品があり、中にはアニメ化・ドラマ化されたヒット作もあります。誰もが、一度は何かしらのグルメマンガを読んだことがあるのではないでしょうか。

 今回は、数多あるグルメマンガの中でも、普通の生活ではなかなか味わえない、ちょっとレアな食材を扱った作品や、食事のあり方を改めて考えることができる作品を集めました。

ウサギやヘビを自分で狩る!『山賊ダイアリー』

山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記 1巻

山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』 岡本健太郎/講談社

 現役「猟師」兼「漫画家」の話題作! 狩猟&ジビエマンガで、味はもちろん、狩った動物の生態や、さばき方、食べられる部分まで、分かりやすく描かれています。

 なんとご自宅がマンションなので、羽むしりはベランダで、解体は室内で作業しています。もし隣人がベランダでカモの羽をむしっているところに遭遇したら、きっと仰天してしまいますね。

 第1巻で食べる動物は、ウサギ、キジバト、ハシブトガラス、ヘビ、マガモなどと、山の禁猟期に、近所の川で釣ったウナギ。マンションですから、これらをグリルで焼いたり、オーブンで丸焼きにしたり、比較的手軽(?)な方法で調理していただきます。どれも天然モノなので、お肉がしまっていて、味も濃厚でおいしいのでしょうね!

 作品の大半を占めるのは狩りの様子です。動物の生態をよく理解し、戦略的に狩りをしていきます。また、猟師になるのに必要な資格の取り方や、銃や罠を手に入れる方法、猟師の仕事についても描かれています。

 読み進めるうちに「食事というのは命をいただいているのだ」という実感が湧き、今後の食事のいただき方が変わるような作品です。

世界各地のレア食材をいただく『へき地メシ』

へき地メシ 世界の果てまでイッテ食う!

へき地メシ 世界の果てまでイッテ食う!』 山田雨月/ぶんか社

 こちらはバックパッカーによるグルメマンガ。訪れた国は、インド、パキスタン、中国、チェコ、ペルーなど。そして、マチュピチュ、ナスカの地上絵や、ウユニ塩湖といった場所が紹介されています。バスで27時間、悪条件の列車で17時間以上など、過酷な移動を強いられることもありますが、着いた先はどこも絶景!

 パキスタンでは「風の谷のナウシカ」の「風の谷」そっくりのアルティットフォートへ。ちょっと長居して、地元の人の結婚式に参列したり、民族衣装で春祭りに参加したり。バックパッカーの旅って、自由で憧れちゃいますね。

 チェコのクリスマスマーケットの話では、街のかわいらしさに、読んでいるだけで心が弾みます。実はその後、予想外の展開に、作者はウキウキ気分どころではなくなるのですが……(気になった方は読んでみてくださいね!)。

 そしてもちろん、『へき地メシ』のタイトルにふさわしい、旅先でしか味わえない料理の数々が! イチゴのスープ、クイの丸焼き(日本で言うモルモットらしい……)、リャマ肉のステーキなど、いろいろ変わった料理が出てきますが、特に引きつけられたのが、中国の天津でいただいたという「八宝茶」。お茶の中でお花が広がっている、鮮やかで愛らしい見た目で、健康茶の一種だそう。体にもいいということで、ぜひ現地で飲んでみたい!

 旅が好き、食が好きな方におすすめの、リアルに使える一冊です。

病気に寄り添うごはん『ホスピめし』

ホスピめし みんなのごはん 1巻

ホスピめし みんなのごはん』 野崎ふみこ/双葉社

 この作品の主人公は、総合病院で病棟の施設管理栄養士として働いている小西麦子。先にご紹介した2本とは違い、エッセイではなく、ストーリーマンガです。

 それぞれの患者さんの食事の様子を直に見て、回復のための手助けを食事の面から考える。食事のバランスが崩れ、健康に支障をきたすようになってしまった人への栄養指導。そんな一風変わった病院マンガでもあります。

 体重調整もしないといけないけど美味しい物も食べたい妊婦に、唐揚げは衣をはがして食べればOK、醤油の代わりにポン酢を使えば塩分控えめになるとアドバイス。末期がんで味が分かりづらくなっている患者さんに、好きなうどんの味付けを濃くして出してみたり。食事を通じて、患者の家族との思い出も提供しています。病院マンガらしいヒューマンドラマも盛り込まれており、ウルッとくる話も。

 病院食ですから、出てくる料理は必ずしも美味しそうなものばかりではないですが、“食べることは生きること”という、食事を摂ることの意味を考えさせられる作品です。

スライムもドラゴンも食べれば美味? 『ダンジョン飯』

ダンジョン飯 1巻

ダンジョン飯』 九井諒子/KADOKAWA/エンターブレイン

 2013年に『ひきだしにテラリウム』で第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した、九井諒子先生による新作。まさに「目からウロコ」な切り口のグルメマンガです。

 主人公のライオス一行はダンジョンに入るが、やがて空腹のため、みんなの動きも精彩を欠き始める。ライオスの妹・ファリンがライオスをかばってドラゴンに食われる刹那、魔法で一行をダンジョンから脱出させるが、ファリンはドラゴンの腹の中に収まってしまい……早くファリンを助けに行かなければ、ドラゴンに消化されてしまう!

 空腹だけどお金がない、でも時間もない……ライオスは嫌がるメンバーを説き伏せ、ダンジョン内での自給自足を決意!

 架空の生物とは思えないほどに、狩り方や調理の方法、分量や栄養素まで具体的かつ丁寧に描かれています。調理のために切り刻む過程で、倒し方のコツも掴めて一石二鳥? 自称「魔物食研究家」という怪しい男も出てきて、スライムは干すと高級食材になる、なんて豆知識(?)も披露されます。

 そんなわけで、どうやらダンジョン内での自給自足はなんとかなりそう。それどころか、どれもおいしそう! 「大サソリと歩き茸の水炊き」「人喰い植物のタルト」「マンドレイクとバジリスクのオムレツ」など、名前は不気味だし白黒マンガなのに、色鮮やかに見えて、いい匂いまで漂ってきそうなほどです。

 RPG好きな人にはおなじみのモンスターもたくさん出てくるので、きっとハマるはず。グルメマンガを普段読まない方や、あまり好きではないという方にもオススメ。この先、さらにどんな奇抜な魔物料理が出てくるのか、期待が高まります。

 いかがでしたか? なかなか(どころか、まったく?)味わう機会のないグルメの数々、マンガで堪能してみては?

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