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» 2015年04月01日 07時00分 公開

電子書店完全ガイド:「電子書店パピレス」を徹底解剖する (4/4)

[鷹野 凌,eBook USER]
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読みやすさ

 最後に、読みやすさの検証です。

対応デバイス

 MEDUSA形式を閲覧できるブラウザビューワの動作環境は、Windows Vista以上(RT含む)、Mac OS X以上、iOS 6.1以上、Android 2.0以上です。対応ブラウザは、Internet Explorer 8.0 以上、Firefox 3.6以上、Safari 5.0以上、Chrome 10.0以上、Opera 11.1以上です。別途、Kindle Fireシリーズにも対応していますが、Kindle Paperwhiteなど電子ペーパー端末には非対応です。

 多くのブラウザビューワが採用しているプログレッシブダウンロード(ダウンロードしながら読める)ではなく、ダウンロードが完了するまで読み始めることはできない形ですが、閲覧中に通信が切れても読み続けられるメリットがあります。

 また、AndroidiOSには書庫アプリがあり、Web本棚からダウンロードして閲覧することも可能です。ブラウザビューワより高機能なので、じっくり読みたい場合は書庫アプリの方がいいでしょう。ただし、オーディオブックとXMDF形式と.book形式は非対応です。


Web書庫から「書庫アプリに保存」をタップ Web書庫から「書庫アプリに保存」をタップ
ダウンロード開始の確認 ダウンロード開始の確認
書庫アプリにダウンロード 書庫アプリにダウンロード

台数制限

 MEDUSA形式には「端末登録台数」や「ダウンロード可能台数」といった、他ストアでありがちな台数制限は設けられていません。ただし、複数端末からの同時ログインはできない仕様になっています。また、XMDF形式と.book形式も前述の通りファイルのコピーや移動に制限がないので、何台でも利用可能です(☆+0.5)。想像するに、このユーザーフレンドリーな制限の緩さが、出版社に敬遠されラインアップ不足を招いているのではないかと思われます。

ビューワ機能

 前述の通り、ブラウザビューワは手軽に利用できる分、書庫アプリより機能が限定されています。

  • ブラウザビューワ

 文字の拡大/縮小、明朝/ゴシックの切り替え、文字色・背景色の切り替え、ルビの表示/非表示、縦書き/横書きの切り替え(一部非対応の作品あり)、目次による移動などが可能です。しおりや付箋機能はありませんが、最後に読んだ位置は異なる端末間で同期されます。


Windowsタブレットのブラウザで閲覧 Windowsタブレットのブラウザで閲覧
メニューを開いた状態 メニューを開いた状態

「三国志―英雄たちの戦い」守屋洋/PHP研究所
  • Android版書庫アプリ

 ブラウザビューワの機能に加え、フォント変更、輝度変更、背景色変更、本文検索、しおり、メモ、ハイライト、Web検索などに対応しています。読み上げ機能に対応している点(☆+0.5)は、他ストアでも滅多に見かけない意味でも特筆すべきでしょう。


本文表示 本文表示
中央タップでメニュー表示 中央タップでメニュー表示
ピンチイン・ピンチアウトで文字の大きさ変更 ピンチイン・ピンチアウトで文字の大きさ変更

  • iOS版書庫アプリ

 基本的にAndroid版とほぼ同じですが、こちらには内蔵辞書を利用した検索機能があります。また、Androidとは異なり、メニュー非表示状態では全画面表示(つまり他にアイコンなどは表示されない)になります。


背景色変更 背景色変更
タップアンドホールドで選択メニュータップアンドホールドで選択メニュー
内蔵辞書が使える 内蔵辞書が使える

  • XMDF形式と.book形式

 「ブンコビューア」や「T-Time」などは、パピレスのアプリではないため、当レビューでは割愛します。

評点:☆4.0

総括

 実はビューワアプリが相当高機能なので、これでラインアップさえ充実していれば……と思わざるを得ません。数少ないDRMフリーXMDFの取り扱いストアでもありますが、時代のすう勢がオープンフォーマットへ移行していく中で、正直その部分だけが化石のように取り残されている感があり、とても惜しいように思います。その一方で、姉妹ストアのRenta!は過去のしがらみを断ち切ることで、別次元の進化を遂げています。こちらはまた別の機会にレビューしたいと思います。

「パピレス」の点数

著者プロフィール:鷹野 凌

鷹野 凌

フリーライター。日本独立作家同盟代表で、『月刊群雛』編集長。ITmedia eBook USER、ダ・ヴィンチ電子ナビ、INTERNET Watch、マガジン航などに寄稿。ブログ「見て歩く者」で、電子出版、ソーシャルメディア、著作権などの分野について執筆。自己出版で『これもうきっとGoogle+ガイドブック』を1〜3巻まで配信中。

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