デート企画は無事終了しましたが、連載はもうちょっとだけ続きます。100回以降は新企画も。さてさて、今日はレイラから紹介するようです。
桜が咲き始めたこの街に、メイドが営む私設図書館がありました。
そこには書架を守る司書メイドがいます。ほんわりおっとりした司書メイド ミソノに、淡い思いを抱くメイドもいるようです。今日もお気に入りの1冊を持って、書架にメイドがやってきました。今日はレイラが本をおすすめするようですよ。
当館のある町では桜が咲き始めたみたいよ。
これからお花見のシーズンですね。
桜ってあっという間にシーズンが終わってしまうから、よくタイミングを逃して悔しい思いをしてしまうのよね。
みんなの予定を合わせている内に散ってしまって、先週行っておけば良かったとか思ったり……。
そうそう、そんな感じ。ベストなタイミングで時間を行き来できるといいわよねー……と、いうことで今日はタイムトラベル系の漫画を紹介するわね。
時間の歩き方って、なんだか旅行ガイドブックみたいな名前のタイトルですね。
まさしくその通りで、このお話の世界では25世紀にタイムトラベルが一般化されて普通の人たちが過去や未来に旅行出来るようになるの。
普通の人が!? うらやましいですー!
主人公は21世紀を生きる中学2年生女の子、私たちと同じ時間を生きている杉田果子ちゃんです。
あら、25世紀の人ではないのですね。
果子ちゃんは、たまに、扉を開けるとその向こう側を違う時間の別の場所と繋げてしまう不思議な能力を持っているの。
お話の冒頭を読んでみると……朝起きて部屋のドアを開けたらその向こうがジュラ紀のジャングルだったり、3日前の自分のお家の廊下に繋がってたり。
その「扉をあけて別の時間や場所に移動する」という方法が、25世紀のタイムトラベル方法とそっくりだったため、25世紀のタイムトラベラーの井村遇太(ぐうた)に話しかけられてしまうの。
どきどきなボーイミーツガールな展開!
遇太からうっかりはるか未来の情報を聞いてしまった果子ちゃん。そして、その直後に起こった初恋の先輩の事故死を防ごうとがんばります。
何度も過去に戻って先輩が助かる方法を探すのですね。恋する乙女の健気な感じが可愛いです。
先輩を助けた結果、果子ちゃんと遇太は「時間から追い出され」てしまうの。
時間から追い出される……?
自分たちが生きていた時間軸に干渉出来なくなるのよ。この場合、果子ちゃんの21世紀と遇太の25世紀ね。2人は自分たちの時間に帰る方法を探す旅に出るの。
んー! 続きが気になる展開ですね。
全4巻で完結しているので、ぜひ読んでみてね。
タイムトラベルものと言えば、他にもいろいろあると思うのですが、なぜこの作品を選んだんですか?
実は、この作品の作者はデビュー前に別名義で2次創作の同人誌を描いてらして、その時からのこの方のファンだったのよ。
まあ、そうだったのですね。野火ノビタさんのお名前でも活動してらっしゃいますね。
私も好きだったある少年漫画作品の、生きる時間と生きる世界が違う登場人物2人の……なんというか、ボーイズラブな要素を含んだ……すごく素敵なお話を描いていらしてですね。
あれ、でもレイラさん、その作品を同人誌的に楽しむ場合は、ボーイズラブ的展開はあまり読まない方ですよね?
ええ、そうね。推しカップリングではなかったけれど、それでもこの方のお話がすごく好きだったの。
商業誌デビュー前の時から作者の方は「時間」をテーマのひとつにした作品を描いてらして、その集大成というか、オリジナルの時間モノとして本当に作者らしい内容のすごく面白い作品になってると思うので、紹介してみたの。この方の同人時代の作品集も書籍化してるので、お好きな方だけ、そちらもご一緒にどうぞ。
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