本屋探訪記:サブカル&ポップなメディア古本屋「古書ビビビ」

BOOKSHOP LOVER=本屋好きがお届けする詳細な本屋レポ。本屋が好きならここに行け! 今回は下北沢の中心部にあるマニアックでポップな「古書ビビビ」を紹介。

» 2015年02月07日 07時00分 公開
[wakkyhr,eBook USER]

下北沢の中心部

 下北沢一番街を抜けて線路を超えたあと「これぞ下北沢!」とでも言いたくなる劇場「スズナリ」が見える。中に入りたくなる気持ちを必死に堪えながら道なりに行くと、何やら仰々しい文句が書いてある。下北沢の中心部。ここが今日の目的地「古書ビビビ」である(以下は2014年5月4日の記録だ)。

下北沢的古本屋の広い店内

 中に入ると意外と広いことに驚く。下北沢でこんなに広い場所を借りれるとは。それほど人気だということだろう。さすが下北沢の中心部である。

 その秘密は品ぞろえにあった。古本屋だから当たり前だろうと言われればそうなのだが、それにしても古書ビビビの品ぞろえは凄いのだ。

 マニアックかと思いきやメジャーな本もあり、エロも忘れないがいやらしいわけではない。ガラスケースに置かれたフィギュアがまたマニア心をくすぐるが、すぐ横には希少本があったりもする。入り口から入ってすぐの平台も必見だ。zineという自費出版物を多めに、戦前の教科書なんてものも置かれている。

 マニアックでありながらポップ。そう、古書ビビビはまさにサブカルの街でありながら観光地でもある下北沢そのもののようなお店なのだ。

古本屋はメディアを目指す

 そんな古書ビビビだが、実は出版も手掛けている。古本屋で出版事業も行っているなんて珍しい。その経緯については「古書ビビビびんびん物語 伝説のブログ」に詳しいが、本屋が発信していくなんて。まるでメディアのような本屋である。ちなみに店主はトシちゃんのファンらしい。だから「びんびん物語」なのだ(笑)。

マニアックでありメジャーでもあり

 古書ビビビの品ぞろえは先に書いたように幅広い。zineやリトルプレスと呼ばれる自費出版物からベストセラーまでとにかく広い。どんなお客さんでも何かしら発見できるだろう稀有なお店である。

 具体的にどんな本があるかって?

 いやいやそんな野暮なことを聞いてはいけない。こういうのは現地に赴いてこそである。とにかく他ジャンルの本が多方面から存在を主張してくる。もしかしたら今までの興味のなかった本がここではなんだかとっても面白そうに見えてくるのだ。

下北沢で遊んだら必ず行く店

 この店、実は僕が下北沢で遊ぶときには必ず立ち寄る店でもある。サブカル的でもありながら、ポップでもあり、かゆいところに手が届く品ぞろえがたまらないのだ。中でもオススメはレジカウンター前の棚だ。下北沢にお寄りの際はぜひ訪ねて見ていってほしい。

著者プロフィール:wakkyhr

本屋開業を目指す本屋好きサラリーマン。ブログ「BOOKSHOP LOVER」を中心に活動。同名のネット古本屋も営み、「Cannes Lions 2013 Book Project」ではプロデューサーを務める。理想の本屋さんを開くべく本の世界で縦横無尽に活動中。好きな作家はクラフト・エヴィング商会。一番好きな本屋は秘密。

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