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» 2014年12月06日 09時00分 UPDATE

本屋探訪記:カフェでアートないい気分「Itohen Books Gallery Coffee」

BOOKSHOP LOVER=本屋好きがお届けする詳細な本屋レポ。本屋が好きならここに行け! 今回は「アート×本」でお勧めしたい大阪のブックカフェ「Itohen Books Gallery Coffee」(いとへん)を紹介。

[wakkyhr,eBook USER]
Itohen Books Gallery Coffee Itohen Books Gallery Coffee

 初めてその存在を知ったのは雑誌『meets reajional』だったろうか。大阪のブックカフェと言ったらここ「Itohen Books Gallery Coffee」(以下、いとへん)である。

立地条件を覆す人気の秘密は?

 正直言っていとへんのアクセスは悪い。最寄りの駅(天神橋筋六丁目駅)からは10分以上離れているし、繁華街の中というわけでもない。それでも有名店なのだ。外から見たたたずまいは素敵だが、それだけが理由なはずもない。早速店内をチェックしてみよう。

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 店内は広めの長方形。入口から右奥へと空間が広がっている。

 中に入るとまず目に付くのが奥の展示スペース。その横にあるギャラリースペースと同じく真っ白な壁に囲まれている。作品が映える空間である。

 手前がカフェと本屋スペース。窓のそばにはソファが置かれている。窓から差し込む光がとても気持ちよく何時間でも居たくなってくる。この雰囲気の良さが人気の秘密だろう。

 このソファを囲むように本と雑貨が置かれ、右奥の席とは低い棚で仕切られている。店舗の中央に当たる位置には大きめの長テーブルで、それらを囲むように面陳棚とボックス棚である。

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 そのまま右奥に行くと展示場所。このときは清水マコ・テラサキユミ二人展「静かな時間」が行われていた。

アートと雰囲気の合わせ技

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 雰囲気の良さもさることながらいとへんは品ぞろえも面白い。新刊と古本が非売品が渾然一体となった棚はどこをとっても「アート」である。

 書名の一部を挙げてみよう。

  • 『刀匠 河内國平という生き方』
  • 『図録 葛西薫1968』
  • 斎藤祐介『NEW COLOR』
  • 『カゾクゾウの旅』
  • 『Studio Journal knock』
  • 雑誌『JAPAN GRAPH』

 写真集や図録、絵本など一冊一冊を見ると多種多様だがどれもがアートという切り口でまとめられるように思う。そして奥にあるギャラリー。カルチャーというよりもう少し上品なアートの香りがするのだ。

西の「いとへん」、東の「森岡書店」

 この取材メモは窓沿いのソファ席で書いたのだが、ここが非常にくつろげる。差し込んでくる日差しで本を片手にコーヒーを飲んだりしたら堪らないだろう。本を読むのに飽きてきたら奥のギャラリーに行けばいい。静かで穏やかな雰囲気の中に飾られた作品が本とは違う体験をさせてくれる。

 空間的な素晴らしさ、寛ぎ、アートとの親和性、厳選された本。同じ空気を持つ本屋を僕は知っている。東京・茅場町にある「森岡書店」だ。

 「アート×本でオススメといえばどの本屋?」と聞かれたら僕は森岡書店かいとへんを挙げる。東の森岡書店、西の「いとへん」である。純粋にアートを楽しみながらもくつろげる場所は稀有だと思う。素敵な午後のひとときをアートと本とともに過ごしたいならぜひ足を運んでもらいたい。

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著者プロフィール:wakkyhr

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本屋開業を目指す本屋好きサラリーマン。ブログ「BOOKSHOP LOVER」を中心に活動。同名のネット古本屋も営み、「Cannes Lions 2013 Book Project」ではプロデューサーを務める。理想の本屋さんを開くべく本の世界で縦横無尽に活動中。好きな作家はクラフト・エヴィング商会。一番好きな本屋は秘密。

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