『千邪の封魔師』は、少年マンガの王道とも言うべきバトルマンガ。主人公の封魔師と化け猫が、命をはって互いを守ろうとする姿は、泣けること間違いなしです。
今回ご紹介する『千邪の封魔師』は、少年マンガの王道とも言うべきバトルマンガです。主人公は、妖怪退治をする「封魔師」の橘朔之進(たちばな さくのしん)。妖魔に困る人々を助けるだけでなく、妖魔の心をすら救おうとする、心優しいキャラクターです。
その朔之進とともに活躍するのが、もう一人の主人公である白爛丸(びゃくらんまる)。「最強の化け猫」ですが、とある理由から朔之進のお札(=千邪札、といいます)に封じられています。妖魔との遭遇時には、封魔師である朔之進に「解封」してもらうことで、お札から出て戦うことができるのです。
面白いのは、妖魔を封じた千邪札を身体に「貼札」すると、その妖魔の能力を使えること。これによって主人公パーティは、さまざまな能力を使いこなして戦うのです。何やらRPGゲームにありそうな、ワクワクする設定ですね。
朔之進と白爛丸は、バトルマンガの常として強い敵を倒し、仲間にしていきます。さらに強敵が現れ……という展開になるのですが、飽きがこないのは、やはり登場人物のミステリアスな「過去」が少しずつ明らかになるからでしょう。朔之進は哀しい過去を背負っていますし、白爛丸に至っては、驚くべき宿命を背負っている、といいますか……ここはぜひ、作品を読んで確認してください! そして2人は運命に導かれるように、皆が恐れる存在「シズミダタリ」の謎に迫っていきます。
最大の見所は、朔之進と白爛丸の熱い友情です。日ごろは軽口を叩いていますが、ひとたびピンチを迎えると、2人とも命をはって相手を守ろうとします。片方が窮地に陥り、離ればなれになり、それをもう片方が救出にいく……というシーンがしばしば見られますが、その都度、読者としては泣きそうになります。そうです、このマンガ、かなり「泣ける」のです。
ダメだ…
ダメだ…!
オレのせいで死ぬなんて許さねえ…!
死なせない!
死なせるもんか!!
絶体絶命のピンチに、白爛丸がとった行動とは? そして、最強最悪の存在・シズミダタリとはいったい、何者なのでしょうか。特に最終巻の盛り上がりは、個人的にぜひ読んで頂きたいところです。続きを読みたい方は、ぜひ作品を手に取ってください。現在ハートコミックスなどで全9巻、基本無料にて読むことが可能です。
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