出版業界ニュースフラッシュ 2014年11月第1週

文教堂がカフェ事業を開始した話題など。

» 2014年11月10日 14時00分 公開
[新文化通信社]
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緑風出版など3社、アマゾンへの出荷停止を3カ月延長

 11月6日、日本出版者協議会加盟の緑風出版、水声社、晩成書房は、アマゾンへの出荷停止措置を3カ月延長すると発表した。AmazonStudentプログラムの10%割引は再販契約違反などとして、今年5月から半年間、出荷停止措置をとってきたが、事態が改善されていないため延長を決めた。出版協の高須二郎会長は同日開催の記者会見で「プログラムからの除外に応じないことから延長する」と述べ、3カ月とした理由を「長いと日販と没交渉になる」と説明した。

 また、彩流社や大蔵出版などの出版協加盟4社が日販に対し、再販契約違約金の請求を行った件については、出版協として11月5日に日販に申し入れを行い、プログラムからの即時除外を指導することを要請、事態改善の構えをみせた。

文教堂、カフェ事業を開始

 11月8日、東京・江東区の商業施設、ヴィーナスフォート3階に開店する新規店「アニメガ ヴィーナスフォート店」で、初めてカフェ事業に乗り出す。名称は「アニメガカフェ」。文教堂の直営店として展開する。

 15坪の同カフェに20席を設けて、ドリンクやスイーツなどを提供。アニメ・コミックを中心に品ぞろえをする120坪の新規店と隣接させ、出版社とコラボする形で景品なども提供。1日1000人以上の集客を見込んでいる。

啓文社、「イチ押し大賞」4点決まる

 広島・尾道市に本社を構える啓文社が、小説、ノンフィクション、文庫、児童書の4部門で第2回「イチ押し大賞2014」を決めた。同社全14店舗で特設コーナーをつくり、積極的に増売を図っている。受賞作品は次の通り。

  • 小説部門:米澤穂信『満願』(新潮社)
  • ノンフィクション部門:佐々涼子『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』(早川書房)
  • 文庫部門:池井戸潤『下町ロケット』(小学館)
  • 児童書部門:セドリック・ラマディエ、ヴァンサン・ブルジョ『おおかみだあ!』(ポプラ社)

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